"Merci Miles! Live At Vienne" Miles Davis

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Miles Davisの晩年のKenny Garrett, Foleyらが入ってた頃のサウンドが好きだった頃があり、Boot含め複数の音源を、実は所有しています。
自blogで紹介しているのは、1989年の音源だけなので、積極的に聴いていたのはblog開設以前(というかMiles Davis存命中)ってことになります。
このあと、それまで手を出していなかった1970年前後の音源を買いまくって聴いていたのですが、それもこのblog開設前だったようです。3枚だけ紹介がありました。
その後は未発表音源が出て食指が動くと買って聴くくらいで、すでに積極的に聴く対象って感じではありません。しかし、コンスタントに発掘音源が出てくるのは凄い。

最近、放送音源を元にしたと思われる様々な時期のライブ音源がリリースされていて、ほぼ食指は動かなかったんですが、たまたま聴いたラジオ(バラカンさんの番組?)でかかった本作のサウンドを聴いて、ちょっと気になって買い込んできました。
録音は、1991年7月1日のウィーンジャズフェスティバルで、Miles Davisは1991年9月に亡くなっているので、その2か月前の音源ということになります。
このツアースケジュールは下記サイトに記載があります。
この音源の特筆事項は、上のURLに記載がありますが、プリンスが提供した曲が2つ初お目見えしていることで、それがPenetrationとJailbait。

メンツは、この頃のレギュラーバンドの面々で、特に変ったところはありません。
Miles Davis(Tp)、Kenny Garrett(As)、Deron Johnson(Kb)、Joseph Foley McCreary(B)、Richard Patterson(B)、Ricky Wellman(Ds)

演奏曲は、初お目見えの2曲以外はおおよそこれまでのレパートリーが並ぶ。
Disc 1
1.Hannibal
2.Human Nature
3.Time After Time
4.Penetration
Disc 2
1.Wrinkle
2.Amandla
3.Jailbait
4.Finale

この頃のライブで毎回演奏しているような曲は、Miles及び周辺の面々の語録を信用すれば、リハーサルはしていないらしく、Miles Davisがライブの現場でどう演奏を展開するか毎回戦々恐々だったとか。
ここでの演奏も、テーマがお馴染みなので目新しさという意味では希薄ではあるが、しっかりスリリングな演奏が繰り広げられているのは間違いのないところ。
強めに提示されるリズムのグルーヴ感も充分。
Kenny Garrettのガッツリ気合いの入ったソロはいずれの曲でもなんだかんだで格好良いし、この頃の演奏を楽しんでいたのは、Kenny Garrettを聴きたかったんだってのを改めて思い起こさせる。
Amandlaでの、Deron Johnsonの印象的なキーボードソロも格好良い。
新しい曲は、Penetrationはシンプルなリズムの8ビートで、ちょっとダークなイントロから明瞭感のあるテーマに繋がる曲。
Jailbaitは、オルガン主導のブルースな感覚がたっぷりな曲。
最後のFinaleと題されたほぼドラムソロの曲とともに、過去にこのバンドのライブを体験したことのある人にとってもなんだ!?なんだ!?な選曲だったんじゃないかと思う。

ベストは、新曲のDisk2の3曲めにしましょう

"Merci Miles! Live At Vienne" Miles Davis (https://www.amazon.co.jp/dp/B094RCZ488/ )

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