"Silver Lining Suite" (Bonus Disk) Hiromi

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上原ひろみの新作は、弦楽四重奏との共演作。
これまでピアノトリオを中心にソロ少々とオーソドックスな構成での作品が多かったが、4年前の前作がハープとのデュオでここで趣向を変えた作品のリリースがありましたが、本作も引き続きの趣向変え作品ということになります。
もっとも、10年前には矢野顕子との共演作なんてのもありましたが。
 "Get Together ~live In Tokyo~" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61039225.html )
本作は初回限定盤で購入していて、ボーナスディスクとしてソロのバラード集がついていました。
こちらは、そのソロ作のほうの紹介です。

上原ひろみ(P)

演奏曲は以下の通り。
1 Somewhere
2 Wake Up And Dream
3 White Out
4 Fire Fly
5 月と太陽
6 悲愴
7 Green Tea Farm
8 Sepia Effect

最初の曲こそ、音数を抑えめにちょっとしっとりするくらいの演奏で、バラード集らしい様相だが、2曲めから音数が少しずつ増えていくような印象。
後半になるにしたがって徐々に、良くも悪くも上原らしいサウンドのバラードになっていくように感じられる。
通常のバラードは、打鍵を控えめにピアノの残響をしっかり効かせるようなパターンが多いと思うが、
ここでの上原は、テーマこそ、曲の通りに余韻のある音を聴かせるが、リフ、即興では打鍵での音を主体にした奏法を中心にしており、残響音による余韻のようなものを排除した演奏傾向が強い。
ということで、バラード集のボーナスディスクという名目で聴き始めたが、個人的な受け取りとしては、上原のちょっとおとなしめな気もするソロピアノ集として聴かせてもらった感じ。
これだけで作品としてリリースされてても全然問題ないクオリティで満足度は高い。

ベストは、5曲めにしましょう

"Silver Lining Suite" (Bonus Disk) Hiromi (https://www.amazon.co.jp/dp/B098NSD3QB/ )

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