"Calling" 西山瞳

2_161.jpg
西山瞳のメンツが日本人のピアノトリオはたぶん3つあって、それぞれ以下のようなリリース状況だと思います。
本作は、佐藤池長トリオの2011,2013に続く3作めのアルバムということになります。
Parallax
NHORHM
 "New Heritage Of Real Heavy Metal" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63504218.html )
 "New Heritage Of Real Heavy Metal II" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64014299.html )
 "New Heritage Of Real Heavy MetalIII" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64663738.html )
 "New Heritage Of Real Heavy Metal Extra Edition" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64818756.html )
佐藤池長トリオ

メンツはそういうわけで、佐藤池長トリオです。ゲストもなしです。
西山瞳(P)、佐藤"ハチ"恭彦(B)、池長一美(Ds)

曲は、すべて西山のオリジナル。
1.Indication
2.Calling
3.Reminiscence
4.Lingering In The Flow
5.Etude
6.Loudvik
7.Drowsy Spring
8.Folds of Paints

マイナー調のちょっとダークな気配を感じる曲調が多め、耽美さもあり、しっとりとした雰囲気もありといった感じ。
美しさを感じる部分と暗さを感じる部分とが渾然一体となったような、そんな印象で聴いている。
実際のところは、最初聴いたときに、女性的やさしさ、美しさみたいなものを強く前面に感じていたが、しばらく間をおいてから何度か聴いているうちに、重さ、暗さみたいな感情の比率も実はけっこう高いのではないかと感じ方が変化していった。
西山のピアノの響きを意識した、しっかりとした運指で流麗でありながら弾き過ぎず、しっかりとした主張を感じさせるもので、両手でコードを弾き倒すなんて場面はほぼ皆無。
凛とした音で録られているベース、ドラムとともに、静謐で美しさを感じさせるなかにも力強さを感じさせ聴き応えがある。
とはいっても、全体には静かなじっくりと耳を傾けたくなるような

ベストは8曲めにしましょう。

この記事へのコメント