"Sounds From The Ancestors" Kenny Garrett

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Kenny Garrettの新作がリリースされました。
前作は、2016年の "Do Your Dance!" なので、実に5年ぶり。
もっともその前が2013年の "Pushing The World Away" なので、それくらいのインターバルでの作品作りがペースになっているんでしょう。

メンツは前作とほぼ同一のレギュラーバンドに、さらに曲ごとに多彩なゲストが入る。
レギュラーバンドではドラムがRonald Brunerで固まったというのが大きな違い。
Kenny Garrett(As)、Vernell Brown Jr.(P)、Corcoran Holt(B)、Ronald Bruner(Ds)、Rudy Bird(Per)
Jean Baylor(Vo:1)、Dreiser Durruthy(Bata:1)、Maurice Brown(Tp:2)、Linny Smith(Vo:2,3)、Chris Ashley Anthony(Vo:2,3)、Sheherazade Holman(Vo:2,3)、Johnny Mercier(Org:3,4)、Lenny White(Snare:6)、Pedrito Martinez(Vo,Conga:7)、Dwight Trible(Vo:7)

演奏曲はすべてKenny Garrettのオリジナル。2曲めにJohn Coltraneの"A Love Supreme"が紛れているようです。
1.It’s Time to Come Home
2.Hargrove
3.When the Days Were Different
4.For Art’s Sake
5.What Was That?
6.Soldiers of the Fields / Soldats des Champs
7.Sounds from the Ancestors
8.It’s Time to Come Home (original)

ドラムとパーカッションの、怒涛の如くのリズムのパワー感、そして、Ronald Brunerの人間離れした高速ドラムが音数が多いなんて次元を超えてて、なんだかんだ圧倒的な存在感をみせる。
6曲めのツインドラムは、Lenny Whiteのスネアが入っているが、これまた格好良い。
アフリカンな雰囲気の曲と、ゴスペルみたいな雰囲気を持った曲が多めの印象で、Kenny Garrettらしい黒人由来のサウンドを多く前面に出してきている。
いくつかの曲でボーカルが入るが、前面でフルに唄うということはなく、要所で音作りの一要素として入ってくるような使い方で、良い塩梅の起用。
そして、いろんな曲で聴けるピアノソロ格好良い。
ほぼ生ピだが、いくつの曲でエレピ、シンセを使っていて、バッキングは地味な場面もあるがソロになると俄然光だす。
とくに5曲めが格好良いことこの上なし。
Kenny Garrettの若手起用には定評があるので、このピアニストも今後どうなっていくか。というのも楽しみなところ。
音楽の傾向もサックスの音色もフレーズもこれまでのKenny Garrettらしいサウンドを楽しむことができて、満足度は高い。

ベストは5曲め

"Sounds From The Ancestors" Kenny Garrett (https://www.amazon.co.jp/dp/B09CDPZVT6/ )

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