"Side-Eye NYC (V1.IV)" Pat Metheny
Pat Methenyの新作は、Side-Eyeという名称のプロジェクト。
Side-Eyeという名称は、2019年頃に、Nate Smithが入ったバンドで来日公演をしています。
"TOKYO 2019"-2 (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/469459455.html )
本作リリースにあたって、Side Eyeプロジェクトの全貌が公開されていて、V1.IVが、Ver.1.4といった意味のようで、ドラムを変えることでバージョンが変化するユニットのプロジェクトで、下記がその全貌とのこと。
V1.I : Pat Metheny, James Francies, Eric Harland
V1.II : Pat Metheny, James Francies, Anwar Marshall
V1.III : Pat Metheny, James Francies, Nate Smith
V1.IV : Pat Metheny, James Francies, Marcus Gilmore
V1.V : Pat Metheny, James Francies, Joe Dyson
ということで、2019年のNate Smithは、この時点でVer.1.3まで進んでいたということのようです。
このプロジェクトのもう1人の固定メンバーであるJames Franciesは、2021年にリーダー作を出しています。
"Purest Form" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/483148008.html )
メンツは、そういうわけで以下の3人。
Pat Metheny(G)、James Francies(Kbd)、Marcus Gilmore(Ds)
演奏曲は、往年のPat Methenyの名曲を中心としたもので、新作は2曲(1,8)だけのよう。
1.It Starts When We Disappear
2.Better Days Ahead
3.Timeline
4.Bright Size Life
5.Lodger
6.Sirabhorn
7.Turnaround
8.Zenith Blue
9.The Bat
1曲めこそ、James Franciesの作り出すサウンドが前面を占めていて、これまでのPat Methenyのアルバム(とくにトリオ作)のイメージからは想像できないような電子的な音が溢れてきて、ちょっと驚く。
もっとも、2曲め以降の聴き知った曲になると、Pat Methenyのギター画前面に出てくる比率が高くなり、良くも悪くも安心して聴いていられる感じにはなってくるが。
そうなると、Pat MethenyがJames Franciesを起用した理由が気になるが..。
いかほど前面に出てもらいたいかの程度はありそうだが、キーボード、ベース、パーカッションその他多彩なサウンドを、縦横無尽に一人でこなすことで、
言ってみれば、PMGのが担っていたサウンドからギターとドラムを除いた残りの全部をまとめて面倒見てもらうようなことを画策しているのではないかと邪推する。
そういう意味では、1曲めで提示したスタイルに近いところに最終形がありそうだが、とはいえここでは、数曲を除いて、とくに往年の名曲を披露している場面では、そう多くの音数を注入している感じではない。
ライブで演るには少々荷が重い役回りなのかなぁとは思うが、まだこのプロジェクトが形になりかけている段階のようだし、ドラマーは入れ替わる前提ではあるが、これからもJames Franciesを擁したバンドの演奏活動は続くようなので、今後James Franciesがどれだけ化けてくるか、どれだけ自己主張を出せるか気にしていたい。
と全然言及していないが、ドラムのMarcus Gilmoreも充分格好良い演奏をしているのは言うまでもない。
Pat Methenyの演奏についてなんて何も書いてない。。
ベストは8曲めにしましょう
"Side-Eye NYC (V1.IV)" Pat Metheny (https://www.amazon.co.jp/dp/B09914FY8X/ )
この記事へのコメント