"Becca Stevens & The Secret Trio" Becca Stevens
ここのところ、国内での評価が上昇中のBecca Stevensの新作です。
それまで3年毎くらいのペースでリリースされていた新作が、前作は2020年なので急にリリースペースが短くなっており、さらに配信だけの音源が日本だけフィジカルリリースされていて、急に制作意欲が極限まで増大していることがうかがい知れる。
"Pallet On Your Fllor" (https://www.amazon.co.jp/dp/B08WN92B15/ )
前作までの紹介
"Weightless" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61019768.html ) 2011
"Perfect Animal" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62978063.html ) 2014
"Regina" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64107544.html ) 2017
"Wonderbloom" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/480133703.html ) 2020
本作は、トルコ系の伝統音楽をベースに世界中で演奏活動をしているトップ・ミュージシャンであるThe Secret Trioと共演した作品。
The Secret Trioは当然初聴きだが、楽器を見ることで音楽のスタイルはおおよそ予測できそう。
Kanunは中東の琴みたいな楽器。
Becca Stevens(Vo,G)
The Secret Trio
Ara Dinkjian(Ooud)、Ismail Lumanovski(Cl)、Tamer Pinarbasi(Kanun)
Michael League(MoogB,Vo,G)、Nathan Schrame(Vo)
演奏曲は、共作を含むBecca Stevensのオリジナルが8曲、Paul Curreri、Ismail Lumanovski、Ara Dinkjianで全部で11曲。
1.Flow In My Tears
2.Bring It Back
3.We Were Wrong
4.California
5.Eleven Roses
6.Lucian
7.Pathways
8.Maria
9.Lullaby For The Sun
10.The Eye
11.For You The Night Is Still
使っている楽器はエスニックなものが多めだが、奏でられる曲(フレーズ)にエスニックな雰囲気はあまり感じられないか。
曲調としては、The Secret Trio の中東、トルコあたりのサウンドを含んだフォーキージャズというらしいが、個人的に聴いた感じとしては、フォークの気配と、ヨーロッパの宗教音楽のような気配といった印象で、音色以外ではあまり中東的な旋律という感じではない気がする。
ウードとか独特な音色なので固有のエキゾチックな雰囲気を醸しているのは間違いなく、そんな独特な音作りが楽しい。
全体にゆったりめしっとりめといった感じのサウンドに、Becca Stevensのちょっと気だるさのある歌唱と相まって心地良い音世界を作り出している。
聴いていて気分がこなれていくようなもので、非常に心地良い。
ベストは10曲めにします。
"Becca Stevens & The Secret Trio" Becca Stevens (https://www.amazon.co.jp/dp/B09797BV1P/ )
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