"Songs From My Father" Gerry Gibbs
Gerry Gibbsが父親のTerry Gibbsの曲を演奏した2枚組の作品。
ただし、このアルバムのミソは、そこにあるのではなく、アルバムとしては4つのユニットの演奏が入っているが、そのうちの1つにChick Corea が参加していること。
もしかしたら、Chick Coreaのラストレコーディングかも知れないというところで、そんな話題も知りつつ、聴かせてもらった音源です。
メンツは、4つのユニットが入っていてそれぞれ以下の通り。
なかなか良いメンツが並んでいるが、白眉はなんだかんだ Chick Corea だろうなという感じ。
D1:3,6 D2:4,10
Gerry Gibbs(Ds)、Chick Corea(P)、Ron Carter(B)
D1:1,5 D2:2,6
Gerry Gibbs(Ds)、Kenny Barron(P)、Buster Williams(B)
D1:2,8 D2:1,5,8
Gerry Gibbs(Ds)、Patrice Rushen(P)、Larry Goldings(Org)
D1:4,7 D2:3,7,9
Gerry Gibbs(Ds)、Geoff Keezer(P)、Christian McBride(B)
D1:9
上の4つのトリオ+Terry Gibbs
演奏曲は、すべてTerry Gibbsの曲で最後の曲だけChick Corea作。
Disc 1
1.Kick Those Feet
2.Smoke'em Up
3.Bopstacle Course
4.Nutty Notes
5.Take It From Me
6.Sweet Young Song Of Love
7.The Fat Man
8.Lonely Days
9.Hey Chick
Disc 2
1.Townhouse 3
2.T & S
3.4 AM
4.Waltz For My Children
5.Hippie Twist
6.Lonely Dreams
7.For Keeps
8.Pretty Blue Eyes
9.Gibberish
10.Tango For Terry
演奏者の豪華さ、複数のユニットの演奏が含まれていることから、企画もののオールスターセッションであることがわかる。
そういう意味でも、実力者揃いの万全の演奏が聴けるという安心感はある。
ただ、この手のアルバムではある一定の枠内出の演奏に収まっていて、ジャズ的なハプニングというか、有機的化学反応は期待しにくいというのが個人的感想。
ここでも、盤石のオーソドックスなジャズフォーマットに収まった演奏といった様相。
さすがに名だたる実力者が並んでいるので、ソロだけを拾って聴いていれば相応に満足度の高い演奏を楽しむことができるが、この手のアルバムってなんか食指が動かないし、ワクワクしないというか、そんなところが個人的にはあって..。
ただもしかしたら、Chick Coreaのラストレコーディングであること、2020年に作曲されたというChick Coreaの最晩年のオリジナルが聴けたりもするので、そういう意味での拝聴に値するところがあるのもまた間違いのないところ。
D1-6曲めのスパニッシュな雰囲気は、まさにChick Coreaの音世界。
Chick Coreaのオリジナルも、タイトルにTangoとあるようにラテン系のChick Coreaらしいフレーズを盛り込んだ曲。
過去にもオールスターセッション的なアルバムは存在していたし、いくつか聴いたこともあるが、個人的には積極的に購入する感じではないので、聴かせてもらって感謝しています。
もしかして、そういう先入観って何かを損している!?
ベストは、D2-1にします。
"Songs From My Father" Gerry Gibbs (https://www.amazon.co.jp/dp/B0986FT9NF/ )
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