"A Love Sonnet For Billie Holiday" Wadada Leo Smith / Vijay Iyer / Jack Dejohnette
Wadada Leo Smithは、過去に参加作はいくつか聴いていますが、リーダー作を買うのはこれが初のはずです。
Vijay Iyerの"Far from Over" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64278612.html )
Andrew Cyrilleの"Lebroba" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64716225.html )で
この盤はメンツを見て買いを決めたもので、ピアノのVijay Iyerもさることながら、Jack DeJohnetteの参加が気になります。
Keith Jarrettが演奏できない状態になってしまったことで、これまで演奏活動の大半を占めていたStandardsでの活動が無いなか、さまざまなところに顔を出しているような気がします。
Wadada Leo Smith(Tp)、Vijay Iyer(P)、Jack DeJohnette(Ds)
演奏曲は、Wadada Leo Smithが2曲、Vijay IyerとJack DeJohnetteが各1曲、3人の共作が1曲という構成
1.Billie Holiday: A Love Sonnet
2.Deep Time No.1
3.The A.D. Opera: A Long Vision with Imagination, Creativity and Fire, a dance opera (For Anthony Davis)
4.Song for World Forgiveness
5.Rocket
Jack DeJohnetteの本領発揮といった様相の感性の赴くままなビートを刻まないドラムが全編にわたって、一種独特の雰囲気を作り出す。
そこに、冴え冴えとしたサウンドでフリーインプロを絡ませてくるトランペットが鳴り響く。
ピアノは、曲により生ピとエレピを使い分け、使い分けることで、曲の雰囲気を変えていく。
さらに2曲めでは、エフェクト音にボイスなんかも入り、エレピのサウンドと共に宇宙的な気配も感じさせるような音世界を作り上げる。
5曲めが一番ビート感のある演奏で、高音域を駆使したトランペットと相まってエレクトリックマイルスをょっとだけ彷彿とさせる。
ほぼ全編完全即興といった体裁の難易度高めの演奏ではあるが、温度感高めのシリアスでヒリヒリとした緊張感が醸し出される演奏。
好きな人にはこの上なく好まれそうなサウンド。
ベストは5曲めにしました
"A Love Sonnet For Billie Holiday" Wadada Leo Smith / Vijay Iyer / Jack Dejohnette (https://www.amazon.co.jp/dp/B09D8M9SYK/ )
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