"Charlie & Paul" Steve Cardenas
Steve Cardenasの2018年にリリースされていた、Charlie Hadenの曲とPaul Motianの曲だけを演奏しているアルバム。
ただし、メジャーな流通には乗っておらず、CDにもなっていないもの。
こんな魅力的な選曲でも広く売る流通にはのらないんですね。。
Charlie HadenとPaul Motianがリズムを担うトリオって何があったか?と気になって自blogを漁ると、Keith Jarrettの "Hamburg '72" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63034788.html )、Paul Motianの "On Broadway" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61963410.html )、Lee Konitzの "Live At Birdland" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60654217.html )なんてのが出てきました。
Geri Allenの初期作もこの2人が入っている盤があるはずで、たしか何枚か所有していると記憶しているが、このblogを開設する以前なので紹介はされていません。
最近作の、”LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD Unissued Tracks” (https://www.amazon.co.jp/dp/B09JL1J2RX/ )は買ってません聴いてません。
Steve Cardenasの過去盤は2枚聴いていて、近作は上のヤツで2020年の作品。
"Blue Has A Range" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/477487384.html )
"West of Middle" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59800845.html )
本作のメンツは以下の通りで、Thomas Morgan、Matt Wilsonの役割が重大でしょう。
Steve Cardenas(G)、Loren Stillman(As)、Thomas Morgan(B)、Matt Wilson(Ds)
演奏曲は、Charlie HadenとPaul Motianの曲が並ぶ
1 Kalypso
2 Tangram
3 Asia
4 La Pasionaria
5 In The Moment
6 Prairie Avenue Cowboy
7 Riff Raff
8 Pocket Full Of Cherry
9 For Turiya
Charlie Haden, Paul Motianの曲ってことで、牧歌的フリーというか、面妖的クールと言うか、ょっとクセのある曲が並ぶ。
サックスとギターがフロントを担い、テーマはこの両者のどちらか、あるいはユニゾンで演奏され、そこから即興になだれ込むような曲構成。
だが、全体を通して主役は、さすがにベース、ドラムといった様相で、Charlie Haden, Paul Motianを想起させる癖のあるフレーズでのバッキングから、ベースソロにたっぷりと時間を使い、ドラムソロにたっぷりと時間を使いと演奏の骨格を作っていく。
ベースのThomas MorganがCharlie Hadenほど重く深い感じではないが、そこそこ重たいサウンドを出していていい味を出している。
Charlie Hadenと比較されては部が悪いのは当然ってことで、個人的には好感触。
サックスも、クールな印象の演奏でこのサウンドの中にあって良い具合に溶け込んでいて端正な雰囲気を醸成する
ギターは大半がエレキで数曲でアコースティックを使っているが、曲の感じで音色を使い分けて、個性的な音世界によくあった演奏、即興を聴かせていて格好良い。
あらためてSteve Cardenasスゲェと認識。
2曲めがebbb感たっぷりの演奏、11曲めがrejoicing を彷彿とさせる演奏と、なかなかCharlie Haden, Paul Motianの世界の雰囲気をよく出している。
こっち方面が好きならば、かなり楽しめる作品になっていると思う。
ベストは2曲めにしましょう
"Charlie & Paul" Steve Cardenas (https://www.newvelle-records.com/products/nv013lp-steve-cardenas-charlie-paul )
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