"Myth & Wisdom" Blue Moods
Blue Moodsというバンド名義のアルバムだが、Art Hiraharaのレギュラートリオ(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/484130859.html )からドラムが変更になり、サックスが加わった編成。
そのDiego Riveraのリーダー作(https://www.amazon.co.jp/dp/B09PGTNF89/ )にもArt Hiraharaのレギュラートリオが入っているので、勝手知ったる面々でもある。
しかし、(何度も書くが)Art Hiraharaトリオ界隈の面々、とくにBoris Kozlovのここのところの登場頻度はとんでもないことになっている。のにこんなアルバムまで作っているなんて..
メンツは以下の通りで、さらにDavid Kikoskiが3曲で客演している。
Diego Rivera(Ts)、Art Hirahara(P)、Boris Kozlov(B)、Joe Strasser(Ds)
David Kikoski(P:5,8,9)
演奏曲はすべて、Charles Mingusの曲。
1.Better Get It In Your Soul
2.Nostalgia In Times Square
3.Tonight At Noon
4.Duke Ellington’s Sound Of Love
5.Orange Was The Color Of Her Dress, Then Silk Blue
6.Peggy’s Blue Skylight
7.Pussy Cat Dues
8.Pithecanthropus Erectus
9.Portrait
10.Reincarnation Of A Lovebird
Diego Riveraのワンボーンでのきれいな音色で朗々とした演奏が印象的。
曲調としては、Charles Mingusの曲なのでハードバップ系の4ビートといった感じのものを中心としており、テーマが2管でのアンサンブルを期待したいようなフレーズなのだが、そこをDiego Riveraのサックスだけに任せているところが、Diego Riveraの実力を売り出そうという意図が垣間見える。
しかし自身のリーダー作がラテン調の曲多めなので、このギャップにはちょっと驚いた。
Charles Mingusの曲ということで、ベースのBoris Kozlovの演奏が気になるところだが、特に気負った感じにはならず、自身のアイデンティティの範疇での演奏に徹しているのは、潔いというか、格好良いというか。
バラードもDiego Riveraのどうに入った演奏に対して、がっつりとサポートをしている。
Art Hiraharaのころころと良く歌うピアノはここでもしっかりと健在、以前よりもスウィング感が増しているような印象。
8曲めが有名な直立猿人だが、どろっとした感じを廃してポップに仕上げててちょっと新鮮。
全体にも、ドロッとした雰囲気を減じてより軽い印象を前面に出してきている。
個人的偏見だが、Charles Mingusの曲というと、ダークでヘヴィという印象でちょっと苦手なのだが、ここでは軽快に聴かせてくれるアレンジで気持ち良く演奏を楽しみました。
ベストは1曲めにしましょう。
"Myth & Wisdom" Blue Moods (https://www.amazon.co.jp/dp/B09M7QMM8B/ )
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