"Italy 1996" Paul Motian Electric Bebop Band

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Paul Motian Electric Bebop Bandのライブ音源なんてのを見つけまして買い込んできました。
このバンドは、中古でだったと思うが、1stアルバムから気に入って聴いていまして、たぶんアルバム全部持っているはずです(ちょっと自信ない)
これを機会にと、全貌を探ったのが以下の通り。
1992 "Paul Motian and the Electric Bebop Band" https://www.amazon.co.jp/dp/B0000046MA/
1994 "Reincarnation of a Love Bird" https://www.amazon.co.jp/dp/B0006BLIH2/ 1994
1997 "Flight of the Blue Jay" https://www.amazon.co.jp/dp/B00000AGCU/ 1998
1999 "Play Monk & Powell" https://www.amazon.co.jp/dp/B00001QGMQ/ 1998
2002 "Holiday for Strings" https://www.amazon.co.jp/dp/B000066JMG/ 2002
約10年間の活動期間に6枚のアルバムを出していたようです。
本作は、1996年に、イタリアで行われたライブを収録したもので、上記より2枚めが出た後のライブということが判ります。

このバンドのメンバーは変遷が多かったようで、1枚めから以下のように変遷しています(Discog調べ)
Paul Motian、Stomu Takeishi、Kurt Rosenwinkel、Joshua Redman
Paul Motian、Steve Swallow、Kurt Rosenwinkel、Wolfgang Muthspiel、Chris Potter、Chris Cheek
Paul Motian、Steve Swallow、Kurt Rosenwinkel、Brad Schoeppach、Chris Potter、Chris Cheek
Paul Motian、Steve Swallow、Kurt Rosenwinkel、Steve Cardenas、Chris Potter、Chris Cheek
Paul Motian、Anders Christensen、Steve Cardenas、Ben Monder、Chris Cheek、Pietro Tonolo
Paul Motian、Anders Christensen、Steve Cardenas、Ben Monder、Chris Cheek、Pietro Tonolo
あとでも書きますが、このバンドが作り出すサウンドのおもしろさで聴いていたので、メンツの凄さはてんで意に介していませんでした。
が、あらためて見て凄いなぁと..

本作のメンツは以下の通りで3枚目のアルバムの布陣ということになります。
Paul Motian(Ds)、Chris Potter(Ts)、Chris Cheek(Ts)、Brad Schoeppach(G)、Kurt Rosenwinkel(G)、Steve Swallow(B)

演奏曲は以下の通りで、ざっとみて3枚めの収録曲が多い印象。
1. Little Rootie Tootie
2. Conception
3. Reincarnation of a Lovebird
4. Celia
5. Skippy
6. Unknown
7. Work
8. 52nd Street Theme - intro encore
9. Half Nelson

独特のグルーヴ感というかヨレ具合というか特徴的なサウンドがこのバンドの持ち味で、ライブでもこの気持ちよさはしっかりと出てきている。
当時面白がって聴いていたときは、メンバー構成はまったく気にせず、個々の奏者の演奏の凄さよりも音楽を全体として面白がって聴いていたので、久々のEBB Bサウンドをあらためてミュージシャンを認知した状態で演奏を楽しむことで、別の魅力を感じているようなところも。
テーマの後のソロは、サックスからというパターンが多いが、野太い音色のサックス、特に良い意味で太々しさを感じるほうがChris Potterでしょう。
比較で言うと、ちょっとやんちゃな演奏って感じなのがChris Cheekってことになるか。
Kurt Rosenwinkelのギターソロは、Kurt Rosenwinkelでござい。っていうサウンドをしっかりと出している
Kurt RosenwinkelもChris Potterもともに活動初期から個性を感じさせる凄い演奏をしていたことをあらためて実感
いずれのソロもライブらしくたっぷりと時間をとった即興を繰り広げており満足度は高い。
2本のサックスと2本のギターによるユニゾンで奏でられるテーマに、ここにさらにベースも加わって複雑に絡み合うアンサンブルなんて場面もあって、ここが個人的にもっとも惹かれているところだが、いずれもすこぶる格好良い
なんだかんだで、ソロも含めてこの演奏は個人的にかなり惹かれるものがあることをあらためて認識した次第。
正規でもライブアルバムを出していれば良かったのにと思うくらい。

ベストは7曲めにしましょう。

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