"Parable Of The Poet" Joel Ross

2_245.jpg
VibraphoneのJoel Rossの新作です。
リーダー作は2020年から、これが3枚めってことになるので、おおよそ年1枚程度のペースでコンスタントに、しかもBlueNoteレーベルから、リリースしていて人気の高さがうかがえる。

本作のメンツは、盟友然となっているImmanuel Wilkinsだけ不変で、あとは入れ替わった4管編成ということになる。
聞いた名前はないはずなので、若手のイキの良い面々を取り揃えているんじゃないかと推測
Joel Ross(Vib)
Maria Grand(Ts)、Immanuel Wilkins(As)、Marquis Hill(Tp)、Kalia Vandever(Tb)
Sean Mason(P)、Rick Rosato(B)、Craig Weinrib(Ds)

演奏曲は、共作を含むが、すべて Joel Rossのオリジナルで良いようです。
1.PRAYER
2.GUILT
3.CHOICES
4.WAIL
5.THE IMPETUS (To Be And Do Better)
6.DOXOLOGY (Hope)
7.BENEDICTION

全体にゆったりめなテンポで、少し重ためな曲調が多め。
おとぎ話の空想のような雰囲気を感じさせる淡静、端正で上品な響きの曲が並ぶ。
しなやかでありながら複雑なパターンを叩くドラムが印象的で、これが全体の雰囲気づくりに繋がっている印象。
管楽器が4本入るので、緻密なアンサンブルを聴かせる場面も多々存在していて、これも特徴的に響く。
そんな管楽器は、ソロもそこそこあるが、それが完全な即興と言えるかちょっと?と感じる部分もあり、バックの演奏の影響力が強めに全体の雰囲気を作り出しており、その雰囲気を変えない範疇でのソロと言った風情。
アルバムのコンセプトがしっかりしていて、その範疇での曲作り、曲調、演奏になっているということなんでしょう。
変な言い方だが、ラージアンサンブルの小編成版みたいなことを指向しているんだと思う。
そう考えると、そこそこ良くできた作品に仕上がっているんだと思う。

ベストは1曲め

"Parable Of The Poet" Joel Ross (https://www.amazon.co.jp/dp/B09M57DQK3/ )

この記事へのコメント