"12 Stars" Melissa Aldana

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Melissa Aldanaという女性サックス奏者のリーダー作で、入手に手間取って結局は聴かせてもらってます。
彼女の入ったアルバムは、Jure Puklのリーダー作で聴いてまして、当初はゲストで1曲参加だったのですが、年を追うごとに参加曲数が増えてってまして、実力を認められていったことがうかがえる。
本作も、BlueNoteレーベルからのリリースですから大したもんです。

メンツは、ピアノトリオ+ギターという面々で
ピアノのSullivan FortnerはPeter Bernsteinのアルバム(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/478729521.html )、Kush AbadeyはGilad Hekselmanのアルバム(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64828920.html )で聴いている人。
Melissa Aldana(Sax)、Sullivan Fortner(P)、Kush Abadey(Ds)、Pablo Menares(B)、Lage Lund(G)

演奏曲は、共作を含むMelissa Aldanaのオリジナルが7曲に、Pablo Menaresのオリジナルが1曲(3)だが、これは1分に満たないイントロなので、全曲Melissa Aldanaのオリジナルと言って良いんでしょう。
1.Falling
2.Intuition
3.Intro to Emilia
4.Emilia
5.The Bluest Eye
6.The Fool
7.Los Ojos de Chile
8.12 Stars

じっくり聴きていると、複雑なテンポで単純な拍では追えないような曲がずらっと並んでいてのけぞる。
主役のMelissa Aldanaのサックスが、そもそもそう強さのある音はあまり使っていないところが持ち味なんだと思うが、それに呼応して、ピアノのタッチも優しめ。
ドラムも程よい音数で繊細なドラミングと言った風情、ギターも前面に出る頻度は少なめだが、出てきてもフロントのサックスのサウンドに合わせた抑えめの演奏。
そんな感じで、サックスの個性を尊重しているからだと思うが全体にインパクトのある音色をあまり使っていない。
Melissa Aldanaのサックスを中心にバランスのよく取れたサウンド。
さらりと聞き流せばさらりと聴けるが、ちょっとしっかり聴こうとすると一筋縄ではいかない、実に難易度の高い演奏をしていることを実感する。
普通に聴きているとこれといったインパクトもなく、とらえ所のないような演奏という感じもあるが、なんだかちょっと惹かれるサウンドにはなっているのがブルーノートマジックか!?

ベストは7曲めですかねぇ。

"12 Stars" Melissa Aldana (https://www.amazon.co.jp/dp/B09KN9YZP9/ )

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