"Meet The Legends" 60x178

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中牟礼さんと稲葉さんの双頭バンドで、89歳、88歳という重鎮でバンド名が60x178。
178は両名の年齢を足したもので、60は共演歴なんでしょう。恐ろしいことです。
中牟礼さんは、No Trunksで良く演奏されているので、高頻度に聴いてて直近は渋谷さんとのデュオ。
稲葉さんはこれまでライブでは未聴で、CDでも内田修コレクションなので40年近く前の音源だけで聴いてます。
対する3人が若手中堅といった面々で、
宮野さんはNo Trunksでよく演奏しているのは知ってますが、聴いているのは過去1回だけ..
岩崎さん, 関根さんはこれが初聴き。皆さん稲葉バンドのメンバーのようです。
似たメンツで過去にアルバムが出てたのを見つけましたが、これが稲葉さんの初リーダー作だそうで(驚)

中牟礼貞則(G)、稲葉國光(B)、宮野裕司(As)、岩崎佳子(P)、関根英雄(Ds)

演奏曲は、Victor Young, Duke Ellington, John Lewisらを含むスタンダードとジャズメンオリジナルが並ぶ。
1. The Touch Of Your Lips
2. I Should Care
3. All Or Nothing At All
4. Old Folks
5. In The Wee Small Hours Of The Morning
6. If I Should Lose You
7. Little Girl Blue
8. My Foolish Heart
9. The Dolphin
10. Sometime Ago
11. Just Squeeze Me
12. Two Degrees East, Three Degrees West

ミディアムスローくらいのテンポの4ビートをちょっとしっとりめな曲調に仕立ててて、上品に聴かせるような、そんなアルバム仕立て。
味わいのある演奏の主体は、宮野さんのサックスで、ちょっと湿り気のあるような、ポールデスモンドと言われて、あぁなんかわかるという感じで、曲調にもしっくりあっていて聴いていてとても心地良い。
そんな演奏に寄り添いつつ、自身のピアノでの主張もしっかり決めてくる岩崎さんのピアノがまた素晴らしい。
このアルバムの華はこの両者にあるといっても過言ではないような印象。
リーダーの2人は、主役として前面に出るというよりは、フロントの両名の演奏を支えながら彩りを添えるような役回りという感じか。
中牟礼さんのギターも、ソロを取る場面も充分にあって、しかもコード弾きの頻度が少なくフレーズをしっかり弾ききっていて、ちょっといつもと雰囲気が違う演奏を聴くことができる。
そういう意味でも中牟礼さんを聴くには好適なアルバムと言えそう
重苦しさは皆無ながら滋味あふれる演奏で、ほっこりとした気分にさせてくれる。

ベストは3曲めにしましょう

"Meet The Legends" 60x178 (https://www.amazon.co.jp/dp/B09ZHJLN49/ )

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