"内田修ジャズコレクション 人物VOL.1" 高柳昌行
"内田修ジャズコレクション"を聴かせていただくのはこれが2枚め。
なかなか、この頃の音源までしっかりいろいろと聴く体力財力気力がないなか、レアな音源を聴かせていただけるのはありがたいことです。
日本人ジャズの隆盛に大いなる貢献をされた内田修さん
2016年12月に87歳で逝去されてます。
日本人ジャズの隆盛に大いなる貢献をされ、ご自身で録音された音源が市販?されてまして、"人物"とタイトルにあるのは、高柳昌行さんと宮沢昭さんの2枚だけ。https://dr-jazz.jp/cd/
幸運にもその2枚を聴かせていただけました。
細かいところは、wikiを参照いただければいろいろ凄さが判ると思います。
本作は、1981 - 1991のヤマハジャズクラブ記念コンサートの音源からピックアップされたもの。
メンツも年ごとに変わっていて詳細は以下の通り。
1: 高柳昌行 (g)、富樫雅彦 (ds)、1984年
2: 高柳昌行 (g)、井野信義 (b)、1991年
3-5: 高柳昌行 (g)、渡辺貞夫 (as)、1981年
6-7: 高柳昌行 (g)、渡辺貞夫 (as)、渋谷毅 (p)、井野信義 (b)、富樫雅彦 (ds)、1991年
演奏曲は、オリジナルが、高柳昌行/富樫雅彦(1)、高柳昌行(2)、渡辺貞夫(6,7)と有名曲という構成。
1. Portrait
2. Improvisation
3. All the Things You Are
4. Peace
5. Israel
6. Tokyo Dating
7. One For Jo-Jo
1981 - 1991 と10年の間をあけての演奏か収められているが、いずれもさすがに一筋縄ではいかないスピリチュアルな雰囲気をたっぷりと含んだ演奏で、クオリティ的にもいずれ劣らぬ演奏を聴かせている。
冒頭の曲が、冨樫のオンビートでありながらスウィング感のない、でも鬼気迫る力強いドラムの凄い演奏に高柳のギシギシいう擦過音を奏でるギターが刺さってくる。
中盤のナベサダとのデュオでの、優しさと力強さとを兼ね備えたようなサックス。
そして高柳の見事なバップ語法の範疇でのバッキング。
このコンビネーションの見事なこと。
アルバム後半は4者が真っ当な4ビートのハードバップな演奏をするなか、高柳だけがフリーを持ち込んだような演奏。
その高柳は、旋律を奏でるというより音の断片を貼り付けていくような演奏ではあるが、曲にあわせてしっかりバッキングをしようという冒頭から、後半になるに従って音使いはコード進行から大きく外れている感じではないが、音数は減りガツンと一撃的な演奏になっていく。
これががなかなか過激で実に楽しい。
ベストは7曲めにしましょう。
"内田修ジャズコレクション 人物VOL.1" 高柳昌行 (https://www.amazon.co.jp/dp/B09H5976GK )
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