Temp(20221209)

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先に自主制作のCDを聴いてこのサウンドに衝撃を受けてた Temp のライブが地元であるってんで早々に予約を入れてありました。
CDの紹介は以下の通り。

左端手前に、加藤のギター、その後ろに定位置から引っ張り出されたピアノ。ピアノの定位置ちょっと手前にベースという配置。
Tempのメンツは以下の通り
伊地知大輔(B)、魚返明未(P)、加藤一平(G)

定刻を少し過ぎたところで開演。
MCなしでおもむろに演奏開始。ピアノがポロンとなったところにアルコのベースが入るところから、ピアノとベースのデュオでの演奏がひとしきり続いた後、満を持して加藤のギターが入ってくるような展開。
魚返のピアノが美しい音色で奏でる主旋律と即興、そこに、力強くも丁寧に奏でる伊地知のベースが絡む。
この両者の演奏が、実にきれいできれいでうっとりするほど。
ここに、加藤のギターが変幻自在にエフェクトをかけたギターサウンドを被せてくる。
このギャップが楽しいが、どの場面でどう音を入れてくるか、その加藤のセンスが最高に素晴らしい。
CDは、1曲が短めで即興が短めに作られていた(意図的にだそう)が、ライブでは1曲に10分以上とたっぷりと時間をかけて、たっぷりと即興での3者のサウンドを堪能させてもらった。
印象的だったのが、魚返のアドリブのあいだ中、加藤がボリュームを絞った状態で、ボリュームを上げ忘れているんじゃないかと思うくらい休みなくしっかりと、延々とバッキングを続けていたこと。
アンコールで、今回唯一のスタンダード(たしかStar Dust)を演奏したが、テーマを知っている曲が、このバンドのサウンドで曲の表情ががらりと変わって聴こえてくるのが新鮮。
このバンドでスタンダードばかりを演奏しているのを聴くのは実に面白そうと期待感を持った。
1stセット50分くらい、2ndセット55分にアンコールにも応えてくれて、充実のライブを楽しませてもらいました。

終演後、持参したCDにサインをいただき、横で聞くともなく、伊地知君、魚返君、マスターの会話を聞いてたら、いつのまにか混ざってそっからずるずる会話がはずみ、最後はAndrew Hillは凄いというところで日が変わる頃に辞してきました。
こんな時間までお店にいたのはかなり久々

結成のきっかけは、伊地知さんが同じ編成で全く別のメンツでコンスタントに行っていたライブがあったそうで、たまたま日程が決まっていたのにメンバーのスケジュールが合わないときがあったらしく、その際に過去に別々に共演歴があったこの2人に声をかけたという偶然の賜物のようなことだったらしい。

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