"Moon, Its Recollections Abstracted" 松丸契

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松丸契のリーダー第2作です。1作めの紹介記事は下記。
 "Nothing Unspoken Under The Sun" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/480023884.html )
他の参加作は、
m°Fe
 "不_?黎゜pyro明//乱(l゜fe / de゜th)" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/484765818.html )
SMTK
THINKKAISM
なんて作品を聴いています。
なかなかクセのある(タイトルとかジャケとか)見た目の作品が並んでいますが、これが聴き応えのある作品ばかりで侮れない。

メンツは1作目と同じで、Boys Trioの3人。3曲にときの人である(らしい)石橋英子さんが客演しています。
松丸 契(As,Ss)、石井 彰(P)、金澤英明(B)、石若 駿(Ds)
石橋英子(Vo:3,Fl:3,8)

演奏曲はすべて松丸のオリジナルで全部で9曲。
1.Let’s start by going in circles / 堂々巡り
2.Big Busy Lake, Bijireiku
3.フィロラオス
4.didactic / unavailing
5.春時雨
6.回想録 #1: resonation
7.Recollections Abstracted
8.回想録 #2: reconstruction
9.And we'll keep on going

松丸といえばの、サックスだが、電子的な音をほんのりと混ぜ込んでくるのが個性になっているが、本作もそんな作風。
しかし、松丸のサックスコントロールの凄さをまざまざと見せつけられている感じがなんとも凄い。
テーマも予定調和的ではない個性的な節回しを全体の印象として、フリー濃度は濃い曲も混じってくるが、全体としてはあまり難易度が高い感じではない。
ドラムのフリー濃度だけが濃いような気はしている。
ピアノの石井が包み込むようなバッキングと感じられる演奏で、目立つような派手な振る舞いはあまりないが印象に残るような存在感は感じさせて、良い仕事してんなぁと..。
Boys Trio だと時としてインパクトが薄い感じを抱くこともあったが、ここに松丸が入ることで相当なインパクトを持ったとつくづく感じる。
Boys Trio の安定感のあるピアノトリオという良さと、松丸のエキゾチックな良さが引き出されている良い組み合わせだとは思う。
本作は、これまでのアルバムと比べれば難解度もそう高くなく、個人的にはこれまでの松丸のアルバムの中でベストだと思っている。

ベストは2曲めでしょうか

"Moon, Its Recollections Abstracted" 松丸契 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0BCJXT312/ )

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