"Four" Bill Frisell

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Bill Frisellのリーダー作を聴くのは2020年の下記作以来。
複数人名義では、Bill Frisell/Julian Lage/Gyan Rileyってもを聴いています(下記)
さらに参加盤は、Charles Lloyd盤、Julian Lage盤などで聴いているので、そこそこ良い頻度で聴いてはいます。

本作は、ベースレスの変則カルテットによるもので、この編成(人選までかは?)で演奏するアイデアはずいぶん前から持っていたようです。
Bill Frisell(G)、Greg Tardy(Ts,Cl,Bci)、Gerald Clayton(P)、Johnathan Blake(Ds)

演奏曲は、すべてBill Frisellのオリジナルですが、新作以外に既発表曲も含まれますが、全貌のチェックはしていません。
1.Dear old friend (for Allen Woodard)
2.Claude Utley
3.The Pioneers
4.Holiday
5.Waltz For Hal Willner
6.Lookout For Hope
7.Monroe
8.Wise Women
9.Blue From Before
10.Always
11.Good Dog, Happy Man
12.Invisible
13.Dog on a Roof

近作は、アメリカーナ路線から若干外れてきているような印象を受け持っているが、ネット上での他の評を読むと、それらもこれらもアメリカーナの一環での演奏ということらしい。
本アルバムについて個人的には、牧歌的という共通項はあるが、アメリカというよりも、ヨーロッパぽいというか、イギリスっぽいイメージを抱くような曲調が多めの印象を持っている。
1曲めは、亡くなった友の追悼曲とのことで郷愁を感じさせるような曲調、4曲めはオーネット的フリーな雰囲気を感じさせる。13曲めが、ちょっとスピリチュアルな気配のあるフリーぽい曲。
全体的にはいずれもBill Frisellの音世界がしっかりと感じられるサウンドで、Bill Frisellを聴いている感はかなり強く意識できて、そういう意味での満足度はかなり高い。
そんな音世界に呼応しつつ絶妙かつ繊細な合いの手を入れているのがピアノとドラムで、個人的にはこの両者のやり取りを聴いているだけでも、かなりな心地よさを享受しているようなところがある。
それでいて、独自の個性をも感じさせてもいるのは、さすがの名手であることを実感。
この両者のサウンドを聴けるだけで、このアルバムを聴く価値があると思うくらい
Greg Tardyはサックスとクラリネットを持ち替えることでサウンドに変化をつけていて、演奏を引き締めるその効果はしっかりと機能していると思う。

ベストは11曲め

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