"Berlin Baritone" Kurt Rosenwinkel
宣伝文では「ソロギターアルバム」として紹介されているが、タイトルにあるようにバリトンギターを使用した作品。
Pat Methenyがバリトンギターを使用して作成したギターソロ作である"One quiet night" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a43194727.html )がPat Methenyが50歳の頃の作品で、本作もKurt Rosenwinkelが50歳を超えた頃の作品ということで、いろいろ感慨深いというか考えさせられるタイミングでのリリース。
前作が、クラシックを題材にした "Chopin Project" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/489626104.html )、その前が、ピアノを演奏している "Plays Piano" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/485983366.html )と、そうでなくてもこれまでの活動から大きく離れ、意表を突くような作品をリリースしてきて、本作もそういう意味では、これまでのスタイルから飛躍した作品と言えると思うので、今後の活動がどうなっていくのかも大いに気になるところ。
本作はギターソロです。
Kurt Rosenwinkel(G)
演奏曲は、すべてKurt Rosenwinkelのオリジナル。
1 Peace Please
2 Just Chillin
3 First Impression
4 Feelin the Blues
5 Under It All
6 Mellow D
7 Life of a Flower
8 Zarathustra
9 Metro City
バリトンギターを使用しているから、低音を響かせた演奏が多めで、バリトンギターの魅力的な部分はしっかりと楽しめるサウンド。
ただ、しっかり聴いていればいかにもKurt Rosenwinkelなサウンドの曲もあるのは間違いないが、短絡的に聴いていると、独特の音色が希薄に感じられたり固有のフレーズの頻度が多くない(ギターが違うと運指の難易度が上がるんだろうなと推測)ところから、Kurt Rosenwinkelらしくないと思ったとしても、それが理解できるような感じ。
このアルバムのサウンドを聴いてKurt Rosenwinkelを聴いた!と満足できるのはコアなファンだけなのかもしれない
もっとも前作のピアノソロがすでにそうなので、Kurt Rosenwinkel自身もファンの選別みたいな意識もあるんじゃないかと邪推したいところ
異色作ではあるが、近作のいずれもKurt Rosenwinkelのパフォーマンスであり、ファンとしてはじっくりたっぷりと楽しんでいます。
というか聴き応えのある良い作品です!
ベストは3曲めにしましょう
"Berlin Baritone" Kurt Rosenwinkel (https://www.amazon.co.jp/dp/B0BM95VKZK/ )
この記事へのコメント
返信おそくなってすいません。
なんだかんだ、kurt rosenwinkelはスゲェ!! なんですよね。
(最近聞いてなかったので、久々聴きます!)
もうすぐ新作出るので、こちらの楽しみにしてます https://www.amazon.co.jp/dp/B0C7HC54KQ/
>今頃ですが、これいいな〜と聴いてます。噛めばじわっと〜と旨味が出てくる感じです。