"Blur The Border" 林正樹

林正樹というと最近は、須川崇志 Banksia Trioのピアニストという認識が強い気がしますが、リーダー作等他の作品も相応には聴いています。

Banksia Trio

　"Time Remembered" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473722748.html )

　"Ancient Blue" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/481404452.html )

リーダー作等他の作品

　"Pendulum"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63495170.html )

　"El retratador"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62617345.html )

　"Double Torus"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61724220.html )

　"Lull" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64417037.html )

本作は、2015年のPendulum以来のバンドでのリーダー作になると思います。

林正樹(P)、藤本一馬(G)、鈴木広志(Sax,Fl,Cl)、吉田篤貴(Violin,Viola)、須川崇志(B,Cello)、福盛進也(Ds)

演奏曲は、林が8曲、藤本が2曲ののオリジナルで

1.Yuragu

2.Analogy

3.The Magician Hutuktu

4.Oneba

5.Flux

6.Under the Open Sky

7.Teal

8.Cleanse

9.Again

10.Blur the border

同じようなフレーズが少しずつ形を変えていくミニマルな展開と、アルコとピチカートのような持続音とアタック音とを効果的に使った温度感低めのサウンドで、これぞ林正樹ワールドという雰囲気を醸し出す。

吉田、須川の両名が演奏する弦楽器がそんな林正樹の音世界を効果的に増長していくのが、これが心地良い。

さらにそこに鈴木の木管、とくにバスクラの少し歪み成分のある低音が入ることで良いアクセントを作り出す

この独特の音世界、実は過去の林のアルバムって最初に聴いたところであまりピンときてないことが多く、多く聴き込むことで魅力にハマっていくパターンが多いが、本作は最初に聴いたときはアレだったが、以降すぐにずるずるとその魅力に引き込まれていっている。

Banksia Trioで林のサウンドにやられているのが効いているのか、ここのところかなり気に入って聴いてます。

ベストは2曲めにします。

"Blur The Border" 林正樹 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0BPL6V5DK/ )