"Blue Giant" 上原ひろみ

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映画“Blue Giant”のサントラ盤です。
主役にあたる、JASSの面々を、上原、石若、馬場の演奏を起用ということでサントラも買い込んできました。
映画も見てきましたが、2時間に詰め込んでいるのでいろいろ吹っ飛ばしてる感じはあるけど、おもしろく見てきました。
そして、轟音上映だったので演奏もたっぷりと堪能してきました。

サントラということで、JASSの演奏以外にもさまざまなシチュエーションでの音楽がはいるのでメンツもてんこ盛り。
ただし、そんなパートも錚々たる面々が顔を揃えています。
上原ひろみ(P,Key)、石若駿(Ds,Per: 2, 7, 13,17, 26, 28-29)、馬場智章(Ts:12,17,26,28-29)

田中晋悟(B:1,4,16,22)、Marty HoloubekB:2-3, 5,7-11, 3,15,18,20-21,24-25)、中林薫平(B:12)
柴田亮(Ds:1,4,16,22)、伊吹文裕(Ds:3,20,27)、菅野知明(Ds:7-9,11,13,15)、井川晃(Ds:12)
國田大輔(G:2,7-9,13-15,18-20)、井上銘(G:3,5,23,25)、田辺充邦(G:4)
野津雄太(Fl:3,20-21)、伊藤駿(Tp:14,27)、村上基(Tp:16)、神農広樹(Oboe:25,27)、片山士駿(Fl:7,11)、佐瀬悠輔(Tp:9,11)、三原万里子(Tb:10,15)、小林未侑(Cl:2, 7)、本間将人(Ts:1,16、As:22)

西江辰郎(Vln:2-3,5,7,10,11,13-15,18-21,23-25,27)、田村直貴(Vln:2-3,5,7,10,11,13-15,18-21,23-25,27)、田中笑美子(Vln:2-3,5,7,10,11,13-15,18-21,23-25,27)、ビルマン聡平(Vln:2-3,5,7,10,11,13-15,18-21,23-25,27)、松崎千鶴(Vln:2-3,5,7,10,11,13-15,18-21,23-25,27)、
中恵菜(Viola:2-3,5,10,11,15,18-21,23,25,27)、古谷聡見(Viola:2-3,5,10,11,15,18-21,23,25,27)、向井航(Cello:3,5,6,10,11,14,18-21,23,25,27)、
下谷万乃(Cello :3,5,14,18-21,23,25,27)、篠崎由紀(Cello:9,11)
挾間美帆(Cond:3,5,14,18-21,23,25,27)

演奏曲は以下のとおり。上原が音楽を担当しているので、最初がJohn Coltraneですが、他は上原のオリジナルがほとんどだと思います。
01. Impressions
02. Omelet Rice
03. Day By Day
04. Kawakita Blues
05. Ambition
06. Blue Giant -Cello & Piano-
07. Motivation
08. In Search Of...
09. The Beginning
10. Monologue
11. Forward
12. Another Autumn
13. Next Step
14. Challange
15. Kick Off
16.Samba Five
17. N.E.W.
18. Recollection
19. No Way Out
20. New Day
21. Reunion
22. Count On Me
23. Faith
24. Nostargia
25. What It Takes
26. We Will
27. From Here
28. Firstnote
29. Blue Giant

サントラなので長い演奏も短い演奏もあり、さらにさまざまな楽器編成の演奏が並ぶ。
メンツを見ればそのそれぞれの演奏も錚々たる面々が担っていることがわかるので、しっかりと聴き応えのある演奏であることは間違いない。
ただ、全部を対象にして文章にすると散漫になりそうなので、それはやりません。
メンツからJASSの3人の演奏が、17. N.E.W. 、28. Firstnote、29. Blue Giantの3曲、ピアノが抜けた演奏が26. We Will であることがわかるので、その部分だけで以降の文章を書くことにします。

映画のストーリーがわかっているとこの曲順、聴く耳の持ちようも変わってくるが、ネタバレになるので書きません。
N.E.W. の冒頭のサックスのブローのインパクトは相当に強烈であること
その後も、馬場のサックスの勢いのある演奏は、この4曲で冴えわたっている。
ここではバラードもスタンダードもなく、この演奏の印象が強烈に残るだろうから、このあとの馬場の活動に影響を与えそう。
上原のピアノは、映画音楽全体を担当することで、全体をみたうえで曲つくりと演奏をしているからと推測するが、これまでの演奏からすると若干控えめな気もするが、それでもやるときはやるよと、ソロではガツンとした演奏を聴かせる。とくにFirstnoteでのソロ後半の速いフレーズの応酬は圧巻としか言いようがない。
We Willではその上原のピアノが抜けるが、ドラムの表現力が各段に上がってきている印象で、馬場のブローに花を添える。
このドラムは、石若の真骨頂でしょう。役柄からはちょっとやり過ぎな気もするが、それでも石若の演奏が堪能できるのは個人的には文句なし。

ベストは、N.E.W. にしましょう。

"Blue Giant" 上原ひろみ (https://www.amazon.co.jp/dp/B0BW31QMQ1/ )

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