"Mela's Vision" Alex Sipiagin
前作が同じ2管でもメンツはがらりと変わっていて、リズム陣が、Art HiraharaトリオからDavid kikoski, Matt Brewer, Johnathan Blakeのトリオになり、サックスがDiego RiveraからChris Potterに変わっている。
Chris Potterとは、2010年頃のCriss Crossレーベルで頻度高く共演している。
例えば
"Overlooking Moment" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61902976.html )
そういう意味では本作は回帰的な意味合いもあるのかも。
メンツはそういうわけで以下のとおり。
Alex Sipiagin(Tp)、Chris Potter(Ts)、David kikoski(P)、Matt Brewer(B)、Johnathan Blake(Ds)
演奏曲は、Alex Sipiaginのオリジナルと、 Don Friedman, McCoy Tyner, Chris Potter, Ornette Coleman, Charles Mingusとジャズメンオリジナルが並び、5曲めでウクライナ民謡が入る。
1. Mel’s Vision
2. Summer’s End
3. Four by Five
4. Maritima
5. Vesnianka
6. Bird Food (Take 2)
7. Balmoral Point
8. Peggy’s Blue Skylight
9. Bird Food (Take 1 - Alternate take)
4ビートが多めの60年代のハードバップ、モードジャズを模範としたようなサウンド。
2管のよく作り込まれたアレンジによるテーマ演奏から、ソロになだれ込む。
この 2管が入れ替わり立ち替わりのテーマのアレンジが多くの曲で採用されていて、これがこのアルバムのコンセプトになっているような印象で、これもCriss Crossレーベルの回帰的なところかも。
Alex Sipiaginの色気を感じさせるような甘さと艶やかさ、そしてハイノートを決めるようなテンション高めのトランペットが冴え冴えしい。
Chris Potterの、ブチ切れの場面もないことはないが、そっち系よりも程良い熱気の地に足がついたような磐石かつスウィンギーな演奏が多めのサックス。
これが聴き応えと安心感のあるサウンドで非常に心地良い。
リズムのMatt Brewer, Johnathan Blakeもパワフルにバックアップをしていて、これも好感触。
3曲めにドラムソロ、6曲めにベースソロを披露。
David kikoskiのピアノが全体を締めているのも間違いのないところでしょう。
ベストは3曲めにします
"Mela's Vision" Alex Sipiagin (https://www.amazon.co.jp/dp/B0BNWFB4FV/ )
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