"Muenchen 2002" Carla Bley Trio

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カバー集が立て続けにリリースされその名曲の素晴らしさにちょっとヤられているCarla Bleyのリーダー作は、実はあまり聴いていないどころか、未紹介のいくつかを聴いたことはある(図書館で借りてとか..)が、あまりピンときていないというのが正直なところ。
これまでも複数のライブで彼女の作品をとりあげられていたが、それでもそう惹かれてはいなかったのですが、前述のカバー集2作でヤられました。
 渋谷毅の"カーラ・ブレイが好き!!" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/491759541.html )、
 Steve Cardenasの"Healing Power" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/491998448.html )
それでも、Carla Bleyのリーダー作の近作は聴いていまして、いずれもAndy Sheppard, Steve Swallowとのトリオ。
本作はこの3人による2002年のライブを収録したBootleg。
よくよく調べたら、WATTレーベルの↓なんてアルバムもあるので、この3人での演奏(付き合い)も相当長いんだろうなということが感じられる。(このあたり、本当に全然詳しくないので..)
 "Songs With Legs" (https://www.amazon.co.jp/dp/B0000263JJ )1994
これとあわせて2015年のライブも入手しています。(そのうち紹介)

メンツは以下のとおり。
Carla Bley(P)、Andy Sheppard(Ts,Ss)、Steve Swallow(B)

こちらは2枚組なので、演奏曲はてんこ盛りです。
Disc1
1.440
)2.Baby Baby
3.Chicken
4.Waters Of March
5.Medley
Disc2
1.Hip Hop
2.Les Trois Lagons: XVII/XVIII/XIX
3.The Lone Arranger
4.Wrong Key Donkey / Donkey
5.Lawns

Steve Swallowのノリ良くメロディアスなベースラインと、Carla Bleyのリリカルなピアノが印象的なコンサート。
演奏のクオリティの高さは充分に感じられつつ、ポップで軽快な曲調でなにより奏者が気持ち良く演奏していることが伝わってくるのが素晴らしい。
数枚出ているこの3人のECMでの正規盤が、より高尚なコンセプチュアルな感じだったのに比べて、圧倒的に耳馴染みが良い
なんといってもベースがSteve Swallowであるところが特筆で、Steve Swallowのよく歌うベースフレーズが映えるサウンドで、さらにそれに呼応してCarla Bleyのピアノのちょっと個性的でありながら粒立ち良い心地良いフレーズがこれまた素晴らしい。
サックスのポップな曲でのサブトーンはなかなか聴けるもんじゃない
ディスク1の最後はメドレーとなっているが合衆国国歌が根底にある演奏、ディスク2の最後は名曲Lawnsで締め括られる

ベストは、そのdisk2の5曲めでしょう

"Muenchen 2002" Carla Bley Trio

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