"Finland 2015" Carla Bley Trio
カバー集が立て続けにリリースされその名曲の素晴らしさにちょっとヤられているCarla Bleyのリーダー作は、実はあまり聴いていないどころか、未紹介のいくつかを聴いたことはある(図書館で借りてとか..)が、あまりピンときていないというのが正直なところ。
これまでも複数のライブで彼女の作品をとりあげられていたが、それでもそう惹かれてはいなかったのですが、前述のカバー集2作でヤられました。
渋谷毅の"カーラ・ブレイが好き!!" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/491759541.html )、
Steve Cardenasの"Healing Power" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/491998448.html )
それでも、Carla Bleyのリーダー作の近作は聴いていまして、いずれもAndy Sheppard, Steve Swallowとのトリオ。
"Trios"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62501357.html )2014
"Andando El Tiempo" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63777482.html )2016
"Life Goes on" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/476074033.html )2020
本作はこの3人による2015年のライブを収録したBootleg。
これとあわせて2002年のライブも入手しています。
メンツは以下のとおり。
Carla Bley(P)、Andy Sheppard(Ts,Ss)、Steve Swallow(B)
こちらは1枚なので、演奏曲は6曲とコンパクトになってます。
1.Introduction
2.Naked Bridges, Diving Brides
3.Healing Power
4.Ups And Down
5.Andando El Tiempo
6.Lawns
ちょっとスローテンポでちょっとのテンポの揺らぎと、ちょっとの不協和音が感じられるが、それでだいぶポップな雰囲気が削がれ、枯淡な雰囲気が醸し出されている印象。
前に紹介の2002年のライブよりECMのアルバムの雰囲気がより強めに出てきているように感じられる。
3曲めとかこのなかではだいぶポップな演奏だが、それでも枯淡な雰囲気をだいぶ感じさせる。
Andy Sheppardのサックスのサブトーン成分が増えていることが主な理由のような気がするが、Carla Bleyのピアノのちょっとパワー感が削がれた感じとか、Steve Swallowのベースの音の張りのなさなんかもう枯淡な雰囲気に加担しているか。
しっかり加齢を味わいに変えているとも言えそう。
最後のLawnsは、大仰なピアノイントロからスローテンポで奏でられる。
Andy Sheppardのサブトーンをたっぷりと堪能してできるような枯れた味わいが良い雰囲気を醸した演奏。
2002年はポップな曲でのサブトーンなんて表現を使ったが、こちらはサブトーンの本領発揮と言った様相
ベストは6曲目になるんでしょう。
"Finland 2015" Carla Bley Trio
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