"Corridors" Kendrick Scott

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前作が、2019年の "Wall Becomes A Bridge" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64816615.html ) なので約4年ぶりの新作ということになる。
この間、参加作もあまり聴いた記憶がなくて、自blogを検索したら、
 Jimmy Greeneの "While Looking Up" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/476074018.html ) 2020年、
 Helen Sungの"Quartet+" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/485220531.html )2021年、
 Joey Alexanderの"Origin" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/491220593.html )2022年
程度しか見つからなかった。

本作は、Walter Smith IIIをフロントに据えたサックストリオというシンプルなもの。
Kendrick Scott(Ds)、Walter Smith III(Ts)、Reuben Rogers(B)

演奏曲は、Kendrick Scottのオリジナルがメンバーとの共作含めて8曲、これにBobby Hutcherson(5)の1曲を加えて全部で9曲。
1.What Day Is It?
2.Corridors
3.A Voice Through the Door
4.One Door Closes
5.Isn’t This My Sound Around Me?
6.One Door Closes, Another Opens
7.Your Destiny Awaits
8.Another Opens
9.Threshold

ピアノレスでベースが明瞭でありながら必要以上にメロディアスに奏でない、全体にミディアムくらいのテンポでドラムもそう煽ってこない。
そんなサウンドがシリアスでハードな雰囲気に繋がっている。
もっともドラムのリズムキープ力はあるので聴いていて迷うような感じではない。
バッキングがシンプルなために、フロント、とくにサックスの演奏に耳が向いていく。
そのWalter Smith IIIのサックスが陽の要素を相応に内包しているのでシリアスになり過ぎずそれでいて迫力ある演奏で、すんなり耳に入ってくるが聴き応えも充分に感じられる。
バッキングもしっかり聴いていると、Reuben Rogersのベースの力強い運指による力強い主張のインパクトも相当なものだし、リーダーのKendrick Scottのドラムも基本的にはリズムキープを基本とした演奏と言った様相だが、(そういう意味では、Kendrick Scottの裏方稼業ぶりも大したもんだ)要所ではがっつり攻め立てていて侮れない

ベストは5曲め

"Corridors" Kendrick Scott (https://www.amazon.co.jp/dp/B09Z7H27R3/ )

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