"Return To Casual" Walter Smith III

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In Commonを除外すると、かなり久々なWalter Smith IIIのリーダー作がリリースされました。
参考に In Common は現在まで3枚がリリースされていてその紹介は以下のとおり。
In Common以外では、自blogを漁ると、2018年の"Twio" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64459511.html )が最近作ということになるようです。

本作は、2014年の"Still Casual" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62891690.html )と同じメンツで作成されたものなので、続編的扱いになるのかもしれません。
そのメンツは以下のとおり。なかなかのツワモノぞろいという印象。
Walter Smith III(Sax)、Taylor Eigsti(P)、Matt Stevens(G)、Harish Raghavan(B)、Kendric Scott(Ds)
Ambrose Akinmusire(Tp:2,8)、James Francies(Kbd:9)

演奏曲は、Walter Smith IIIのオリジナルが9曲で、Kate Bushを1曲(5)加えて全部で10曲という構成。
1.Contra
2.River Styx
3.Pup - Pow
4.Shine
5.Mother Stands for Comfort
6.quiet song
7.lamplight
8.Amelia Earhart Ghosted Me
9.K8 + BYU$
10. REVIVE

8ビート、6/8拍子が多めのコンテンポラリ系
ソロをとるのは、主にWalter Smith IIIのサックス、Matthew Stevensギター、Taylor Eigstiのピアノ。
抑制を効かせた範疇でのテンション高い演奏が、じわじわと聴く側のテンションを上げてくる感じがなんとも格好良くて、
聴くたびにその格好良さにハマっていくような感じで、相当引き込まれている。
とくに、ギターのMatthew Stevensと、ピアノのTaylor Eigstiのソロが時として良い塩梅にアウトするような程よく攻めた演奏をしていて、これがまた良いアクセントになっていて格好良い
2曲で客演しているAmbrose Akinmusireは、2曲めでは中ほどで抽象感のあるソロを披露、8曲めではサックスとの掛け合いを延々と繰り広げるちょっと緊張感のある展開。
9曲めのJames Franciesは、テーマのあとのソロをTaylor Eigstiとの掛け合いで聴かせるが、こちらの方がバトル感はあるか。
なかなかのスリリングで格好良い。
ラストがサックスとピアノのデュオでのバラードで、これがすこぶるエモく美しい演奏でかなりそそられる。

ベストは6曲めでしょう。

"Return To Casual" Walter Smith III (https://www.amazon.co.jp/dp/B0BV1Y9N9D/ )

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