"Scenery" Ortance

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坪口さんの新ユニットOrtanceの2枚めのアルバムがリリースされました。
1枚めのアルバムが↓なので、4年ぶりということになります。
そんなに前だっけ?と思ったのが正直なところ。時の経つのが早いなぁと..。

今作もメンツに変更はなく下記3人。1曲だけボーカルが入りそのボーカリストがゲストとして参加しています。
坪口昌恭(Syn)、西田修大(G)、大井一彌(Ds)
Ermhoi(Vo:2)

演奏曲は共作を含めすべて坪口のオリジナルで全部で8曲。
1.Jungle Peace
2.Ordinary Smile
3.Sentinel Island
4.Warm, Snow Light
5.Milky Wave
6.Candle
7.Break Polar
8.Must Not Be Lost

テクノポップ、テクノ、ドラムンベースとか、そんな言葉が想起されるサウンド。
一聴(狭義の)ジャズとは言い難いサウンドであることは先に記しておきます。
大半の曲がバスドラによるパルシブな低音だったり、ビート感が強い単純パターンのリズムだったりという強烈なリズムを反復させたもので、そこにミニマルなリズムが乗っかるのが基本系。
前作よりもビートを強調してきているというのと、Tokyo Zawinul Bachよりも多様な意味でポップなサウンドという印象
3曲めはTECHNODON(https://www.amazon.co.jp/dp/B00538U3JC)に入ってた"Be A Superman"、4曲めは坂本龍一の映画音楽にエレクトロニカフレーバーを振り掛けたような感じ、6曲めは"邂逅"ぽいのかな?
2曲めでだけ女性ボーカルが入り、これは けもの(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63238654.html )とか、角銅真実(https://www.amazon.co.jp/dp/B081KR18SR )とか最近のジャズに近いシンガーの雰囲気に近いか。
聴いていて前述の通りYMOリスペクトをたっぷりと感じるのは明瞭だが、そこはかとなくKraftwerkを想起させるフレーズが紛れている感じがして、ちょっとニヤつく。
たぶん自分の知らない他のミュージシャンを想起させるフレーズなんかも紛れている事が想像できる。

YMOリスペクトというところでは、坂本龍一の演奏するようなエモーショナルなピアノソロを想起させるような演奏を期待したかったが、坪口のジャズ度濃厚な即興が1曲めの後半だけ(テクノ濃度濃いめのソロはいくつかある)で、こんなソロが聴けるテイクがもう少し欲しかったなぁというのが正直なところ。
そういう意味では西田のギターソロがジャズな雰囲気を感じさせる場面がいくつかあるから、ジャズ的な気分はこっちで楽しんでってことなんでしょう。

ベストは1曲めでしょう

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