"Anthem Of Unity" Joel Harrison

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本作は、Jack DeJohnetteが全面参加していることで話題になっている盤です。
Keith JarrettとのStandardsの活動がなくなってからも、自blogを漁っただけでもJack DeJohnetteの名前はコンスタントに登場しています。
81歳らしいですがまだまだ衰えは知らず、リーダー作が2作出ています。
参加作は、近作2つを載せておきます。
 Ethan Iversonの"Every Note Is True" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/491526549.html )

メンツは以下のとおり
リーダーのJoel Harrisonは1957生れ、Gregory Tardyは1966生れと中堅からベテランの域に入るような人ですが、自blogを漁ったところ引っかからず初聴きのようです。
Gary Versaceは、Maria Schneider Orchestraを筆頭に、参加作は多数出てきます。ちなみに1968生れでした。
これらのメンツにJack DeJohnetteを加えたベースレスカルテット
Joel Harrison(G)、Gary Versace(Hammond B-3,P)、Gregory Tardy(Ts,Cl)、Jack DeJohnette(Ds)

演奏曲は、オリジナルが大半で、そこにBob Dylan(4)、Sonny Rollins(5)で全部で8曲。
1.Anthem of Unity
2.Survival Instinct
3.The Times They Are A-Changin’
4.Today is Tomorrow's Yesterday
5.Doxy
6.Migratory Birds
7.Parvati
8.Mohawk Valley Peace Dance

主役はリーダーのギターってことになると思うが、エフェクトはあまり多用せず、曲により表情を変えながらなかなか印象的なサウンドを紡いでいく。
フロントとしてはさらにサックスがクレジットされているが、しっかりフロントを担ってはいるが聴いているとなぜか耳は自然にサックスからドラムとオルガンに注力して聴いている場面が多かったような。。。
個人的にはちょっと影が薄い存在という印象になっていますかね...。
Gary Versaceのオルガンは、フロントが主というよりはベースレスという構成を見れば低音を担うバッキングを主体にすべき立ち位置な気がするが、実際にはソロも多くとっており、その色彩豊かな実にしっかりとした存在感のある演奏での八面六臂の活躍は自然と耳を引っ張られるもの。
実に聴き応えのある良い演奏を楽しませてくれている。
それにしても、Jack DeJohnetteのドラム。
全然力んでいる雰囲気は感じさせず、さらりと叩いているような感じ。
それでいて演奏をキリリと締めつつ半端ないグルーヴ感を出してくるのは、尋常でないことをひしひしと感じ取れる。
Keith Jarrettを筆頭に超名手と演っている演奏以上に、ここでの演奏ではその凄さが秀でているような気さえしている。(相対的にかもしれないが)
7曲め冒頭で渋いドラムソロを披露している。

ベストは、4曲めにしましょう

"Anthem Of Unity" Joel Harrison (https://www.amazon.co.jp/dp/B0C7958H85/ )

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