"Passage" Johnathan Blake
Johnathan BlakeのBLUENOTEレーベル2作めとなる新作はジャケットが郷愁のアメリカっぽいもので、これをみるとアメリカーナかそれに近い作品のような感じですが、実際には昨年リリース作と同じメンツで作風もそちらと同じ流れのもの。
"Homeward Bound" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/485768337.html )
宣伝文句を見ると、ジャズ・ヴァイオリニストであった父John Blake Jr.に捧げられた作品となっているので、この写真はJohnathan Blakeの親子写真なんでしょう。
メンツは、前作から不変の以下のとおり。Immanuel Wilkins, Joel Rossの参加が光ります。
Johnathan Blake(Ds)、Immanuel Wilkins(As)、Joel Ross(Vib)、David Virelles(P)、Dezron Douglas(B)
演奏曲はJohnathan Blakeのオリジナルが5曲、他はDezron Douglasが2曲、David Virelles, Ralph Peterson Jr.が各1曲に、父John Blake Jr.の曲も1曲(2)入っています。
1. Lament For Lo
2. Passage
3. Muna & Johna’s Playtime
4. Tiempos
5. Groundhog Day
6. Tears I Cannot Hide
7. A Slight Taste (Dez Intro)
8. A Slight Taste
9. Out of Sight, Out of MInd
10.West Berkely St.
冒頭曲が短めのドラムソロなのは前作同様。
2曲めからが本編で、その2曲めは4ビートなんだが、ベースがウォーキングをしてないパートがあって、ドラムははなから好き勝手にぶっ叩いてるし、ピアノもテンポ感とは無縁のバッキング、サックスがそこはかとなくテンポを意識させるソロをとっている。なんて場面があるのだがこれがこの上なく格好良い。
その後の曲も、4ビート、非4ビートを織り交ぜたコンテンポラリ系の曲が並ぶ。
フロントはImmanuel Wilkinsのサックスが担うが最近話題の人だけあって、ここでも素晴らしい音とフレーズで存在感のある演奏を楽しませてくれる。
挾間さんの新作でも1曲客演していたが良い演奏をしてました。
ピアノはDavid Virelles。
最近のピアニストは、個人的なかゆいところに手が届くような演奏をしてくれることが多いが、この人もそんな感じでピアノに聴き耳を立てるのがとっても楽しい。
サックスのバックで他のメンバーがそれぞれ即興でバッキングをするような場面が多いが、そんな場面ではJoel Rossが即興の節回しでのフレーズの導入とかサウンドの変化をもたらすきっかけとか、主導的な役割をしているように感じられる。
しかし、それにつけてもJonathan Blakeの自由度の高いドラムがなんとも貫禄あって見事
4曲めがシリアス系なラテン調、7曲めはベースソロ、10曲めは、YMOのTighten upのオマージュなんだと思う。
メロディは全然別ものではあるが、リズムがTighten upを彷彿とさせ最後に言葉を乗せているところであぁぁと思わせる。
ベストは、そうなると10曲め
"Passage" Johnathan Blake (https://www.amazon.co.jp/dp/B07KXPBFM3 )
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