"Dynamic Maximum Tension" Darcy James Argue
Darcy James Argue のアルバムはこれまでに3枚聴いていますが、本人のhp(https://darcyjamesargue.com/music/albums/ )を見ると、どうやらこれですべてのよう。
"Infernal Machines" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/481059540.html )2010
"Brooklyn Babylon"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63556337.html )2013
"Real Enemies" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63940296.html )2016
もっともリアルタイムでは聴けておらず"Infernal Machines"は2021年になってから紹介しています。
馴れ初めは過去のアルバム紹介に書いてますが、Large Ensembleを掘ると、Maria schneider, 挾間美帆とともにほぼ必ず名前が出てくる人ではあります。
なもんで、本盤は2枚組で少々値が張ったのですが購入に至ってます。
メンツは、Large Ensembleということで大所帯です。これでひと通り並んでいると思いますが分析はしていません。
Rob Wilkerson(Fl,Cl,Sax)、Sam Sadigursky(Cl,Ts)、John Ellis(Cl,BCl,Ts)、Carl Maraghi(Cl,BCl,Bs)
Seneca Black(Tp,Flh)、Lies Whitaker(Tp,Flh)、Matt Holman(Tp,Flh)、Nadie Noordhuis(Tp,Flh)、Ingrid Jensen(Tp,Flh)、Brandon Lee(Tp,Flh)
Mike Fahie(Tb)、Ryan Keberle(Tb)、Jacob Garchik(Tb)、Jennifer Wharton(BTb,Tuba)
Sebastian Noelle(G)、Adam Birnbaum(P)、Matt Clohesy(B)、Jon Wikan(Ds)
Sara Caswell(Vln)、Cécile McLorin Salvant(Vo)
Darcy James Argue(Cond)
演奏曲はすべてDarcy James Argueのオリジナル。
Disc 1
1. Dymaxion
2. All In
3. Ebonite
4. Last Waltz for Levon
5. Winged Beasts
6. Your Enemies Are Asleep
Disc 2
1. Codebreaker
2. Ferromagnetic
3. Single-Cell Jitterbug
4. Tensile Curves
5. Mae West: Advice
テンポはミディアムくらいでノリの良い曲調。
ベースとドラムを主体にしたミニマルに近い反復系のリズム。
普通のコンボでは考えられない様々な楽器によるソロがフロント。
要所に大所帯のアンサンブルが音の厚みを加えていく。
基本は大所帯バンドではあるが、聴いていての印象は、あまり大所帯バンドを感じさせるものではなく、いろんな楽器のソロを前面に押し出したサウンドが主体と感じられる。
ただ、曲の中でも次々と音楽の場面が展開し、その展開具合いが大所帯バンドならではの振れ幅の大きな展開をみせるので、その劇的な展開を堪能しているところが大いなる楽しみとなる。
最近のラージアンサンブルが顕著だが、大所帯バンドというと多くの楽器を駆使した重合的なアンサンブルの複雑な美しさとか、ユニゾンでみせる分厚い音の迫力を主体にもってくることが多いと思うが、このアルバムのサウンドは、たぶんコンボの演奏における即興を主体とした演奏を基にして、その延長線上のサウンドを大所帯バンドを使うことで拡大、発展させていくようなことを考えていたのではないかと思う。
これまでのラージアンサンブル、ビッグバンドとはひと味違うサウンドを楽しむことができ、アルバム 2枚分も、あっという間とは言わないが、冗長にならずに聴かせるだけの完成度の高さを感じさせる。
ただそれでも、2枚組にする必要があったのかは..微妙
ベストはDisk1の3曲め
"Dynamic Maximum Tension" Darcy James Argue (https://www.amazon.co.jp/dp/B0C9P8DGND/ )
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