"Off The Charts" Richard Baratta

2_464.jpg
Richard Barattaはこれまで聴いたことのない人だが、David Kikoski, John Patitucciが全面参加というメンツをみたら買わないわけにはいかない。
この両名の共演って実は珍しいのではないかと、自blogを漁ったら見事にありませんでした。
ライブとかではあるんでしょうけど。
さらに半分の曲に、Jerry Bergonziが入ってくる。
Richard Barattaは1950生で、これが3枚めのリーダー作とのこと。

メンツは上述のとおりの面々。
Richard Baratta(Ds)、Jerry Bergonzi(Ts:1,3,5,7,9)、David Kikoski(P)、John Patitucci(B)、Paul Rossman(Conga,Per)

演奏曲は、Bobby Hutcherson, Joe Farrell, Alec Wilder, McCoy Tyner, Joe Henderson, Wayne Shorter, Charles Lloyd, Chick Corea, Harold Allenで全部で9曲。
1. Herzog
2. Molten Glass
3. Blackberry Winter
4. Peresina
5. Afro-Centric
6. Lost
7. Sombrero Sam
8. Tones for Joan’s Bones
9. Out of This World

1曲めが4ビートのウォーキング、 2曲めも4ビートだが、こちらはメロディアスな旋律でバッキングと、ベースの挙動に先に耳が向くのは、さすがJohn Patitucciといったところ。
5曲めではエレベを弾いている
半分の曲でJerry Bergonziがフロントを担い、テーマとか前面に出てきているが、聴いていて凄く目立っているような感じにはなっていない。
主役はピアノトリオ、もっというとベースとドラムにあるような感じ。
ベースの働きが見事なのは間違いないが、同じくらいドラムが良い仕事をしている。
さすが、これだけのメンツを揃えてリーダーを担うだけのことはある。
4曲め7曲めとか中程の曲が、El Nino, Song For Bilbaoのようなノリをもったラテン調の曲で、こんなサウンドのとき、Richard Barattaのドラムが本領を発揮しているんだと思う。
David Kikoskiのピアノは、ソロでのこれでもかと弾き倒す場面が見事で、充分に満足度が高い。
もちろんバッキングも充分に素晴らしい。
4曲めはそんなソロの直後にフェードアウトで終わってしまう。
他にも、7曲めはドラムソロからのフェードアウト、さらに9曲めはサックスソロからフェードアウトしていく、いずれもちょっともったいない。
全体にMichael Breckerのレギュラーバンドを想起させるような周辺だが、サックスの起用が半分の曲に抑えられていること、Jerry Bergonziが John Cotrane, Michael Breckerの影響をそこはかとなく感じさせながらしっかり個性的な演奏をしていることから、
あまり意識せずに楽しむことができる。

ベストは7曲めにします。

"Off The Charts" Richard Baratta (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CB94G637/ )

この記事へのコメント