"Mischief" Mark Guiliana

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本作は、ジャケットデザインが同傾向の前作 "Sound Of Listening" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/497605992.html )とメンツが同じで、発売時期が近いことからわかるとおり、同じセッションからの2作めということになります。
一応、日本限定でのCDリリースという宣伝になってますが、本人のサイト(https://www.markguiliana.com/index )ではCDも買えるようです。
もっとも、2015年の"Family First"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63286556.html )も同じメンツであることからわかるとおりジャズのほうのレギュラーバンドでの作品なので、クオリティ的にはなんの不安もありません。

メンツは、そんなわけでレギュラーバンドの4人ということになります。
Mark Guiliana(Ds,Per)、Chris Morrissey(B)、Shai Maestro(P)、Jason Rigby(Ts,Bcl,Cl,Fl)

演奏曲はMark Guilianaが3曲、Chris Morrisseyが2曲のオリジナルと、4者の即興が2曲(2,5)と、Fred Rogers(3)で全部で8曲。
1. Mischief
2. Confession #1
3. When the Day Turns into Night [Album Version]
4. Alive at the Same Time
5. Confession #2
6. Radio Carbon Dating App
7. Audience Américain
8. As You Were

コンテンポラリ系のアコースティックなジャズで、ベースとピアノが小刻みなフレーズでリズムをとるような曲が多めな印象。
ドラムは、あまり高速にもならず、さりとてあまり凝った複雑なフレーズを叩くわけでもなく、堅実なノリを醸し出す。
全体の演奏としても、アレンジが凝っている感じはなく、堅実な演奏が主体で、程よいテンションの演奏でまとめ上げているような感じ。
ただ、ピアノもベースもサックスもどことなく演奏が軽い印象があるのも事実で、それが故に、音の印象はドラムが支配的な印象になっている。
1曲め後半のサックスピアノの熱い演奏とか、 2曲め後半のベースソロとか気合いの入った場面も聴かれるが、全体としてはドラム以外の軽さが良い方向に作用しているということなんでしょう。
シンプルで軽やかな演奏で、フェードアウトする曲があったり、エンディングがあいまいな曲があったり、がっつり作り込んだというよりはセッション的に演奏したもののような気がするが、ドラムがほんのりと浮き出てくるような作風は、よいバランスで巧みにできていると思う。
軽めな演奏でありながら温度感を高めに維持している、このバランス感覚はなかなか狙ってできるもんでもないと思う。

ベストは7曲めにします。

"Mischief" Mark Guiliana (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CBR973YJ/ )

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