"Return" Joel Haynes

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Joel Haynesのリーダー作は約10年前に1枚聴いていました。
前作もそうでしたが、本作もSeamus Blakeの参加で買いを決めています。
Seamus Blakeはフランスに拠点を移してからリーダー作があまり入手出来ていませんが、近作としては復活したOpus5名義のアルバムが昨年リリースされています。
他に自blogを漁ると参加作は相応に出ては来るのですが、参加してる盤を見つけると気になっているのは事実です。

メンツは以下のとおり。ピアノは約10年前の作品と同じ人でした。
Joel Haynes(Ds)、Seamus Blake(Sax)、Tilden Webb(P)、Neil Swainson(B)

演奏曲は、Joel Haynesが4曲、Tilden Webbが2曲のオリジナルと、Beatles, Sarah McLachlan で全部で8曲。
1. The Return
2. Peregrination
3. There and Back
4. Tomorrow Never Knows
5. Secret Garden
6. Allure
7. Angel
8. Payback

4ビートを中心に8ビートも含むノリの良い正統ジャズ的なサウンド。
コンテンポラリ系でもあるが、よりモードとかハードバップな雰囲気を感じさせる。
Seamus Blakeのパリッとゴリッとしたサックスによる速いフレーズが冴えざえしく、いささかの衰えも見せないハリのあるサウンドを聴かせる。
さらにピアノのTilden Webbもまた、David Kikoskiを彷彿とさせるくらいメロディアスでありながらキレの良い演奏を楽しませてくれる。
歌伴で有名なだけあって、バッキングに良い味を出してくる。
ベースのNeil Swainsonのドライブ感のあるウォーキングのノリの良さ。
リーダーのJoel Haynesのしなやかでありながら推進力もしっかりみせるドラミング。
そんな両者ともどもリズムも実に格好良い。

そんな楽曲群に4曲めのビートルズも違和感なく溶け込ませるアレンジも秀逸。
全体としても、自分のような最近のジャズに慣れ親しんだ身にも、往年のモダンジャズ好きにも違和感のない演奏になっていると思う。実に満足度が高いと思う。

ベストは4曲めになるんでしょう。

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