"Swing Low" Michael Dease

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Michael Deaseのリーダー作を聴くのはこれが初です。
調べると、2005年から15枚以上のリーダー作を出していて、縁がなかったというか、トロンボーンとかバリトンサックスの人のリーダー作になかなか手が出ていないということでしょう(偏見)
前作のメンツもそそられるので、あまり偏見を持たないほうがいいと思います。
自blogを漁ると、Ulysses Owens Jr.の作品など数作の参加作が出てきます。
本作は、Art Hirahara Trioがリズムに入っていることと、Ingrid Jensenの名前に引っかかっての購入です。

そんなメンツは以下のとおり。
Michael Dease(Bs)、Ingrid Jensen(Tp,Flh)、Altin Sencalar(Tb:7,8,10)
Art Hirahara(P)、Boris Kozlov(B)、Rudy Royston(Ds)

演奏曲は、Michael Deaseのオリジナルが3曲、Arthur Schwartz, Ben Turner, Melda Liston, Bill Cunliffe, Renee Rosnes, Virginia MacDonald, Julian Priester, George Gershwinで全部で11曲。
1.Dancing In The Dark
2.Don’t Look Back
3.Appreciation
4.Phibes’ Revenge
5.Just Waiting
6.Melancholia
7.Galapagos
8.New Blues
9.Up High, Down Low
10.Julian’s Tune
11.Embraceable You

一聴、ハードバップ色濃いめのサウンド。
Michael Deaseのバリトンのテナーよりも太い音色が、Ingrid Jensenのトランペットと相まって艶めかしいサウンドを創出していく。
この両者はテーマでのアンサンブルを見せる場面もあるが、テーマをいずれかの1人が担うような曲もあって、2管としてはちょっと珍しい展開を含む。
テーマのあとは両者のソロになるが、ソロの後ろで合いの手を入れてる箇所もあるがそれでもそう緊密に絡んでくるような感じではない。
聴いていて、Art Hirahara Trioの影響は相当なものがある印象
このトリオが入るとたいがいがそうであるように、このアルバムの要(かなめ)もArt Hirahara Trioにあると思う
前面に出続けているわけではないが要所をしっかり締めてきているようなそんなサウンドが清々しい。
煌びやかなArt Hiraharaのピアノはバッキングも見事だが、とくに管から引き継がれたソロに印象的な場面が多いか。
Boris Kozlovのメロディアスで推進力のあるベースも相変わらず素晴らしいし、
Rudy Roystonは、これくらいのテンポで良い煽り具合を発揮しているような感じで、こちらも聴いていて気持ち良い。
4曲めと7曲めの後半でがっつりしたソロをとっていて、これが渋く格好良い。
と、リズムの2人が演奏に良い感じに躍動感を加味した全体に陽な雰囲気を感じさせるサウンド。
後半のうちの3曲でゲストが入り3管になるがそうなるとアンサンブルに厚みが増してくる。
5曲めと11曲めがバラード。

ベストは4曲めにしましょう

"Swing Low" Michael Dease (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CG7JR489/ )

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