"Scenes" WYP TRIO

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南さんの新作は、映画のエンディング曲を収録したもの。
その映画は、「白鍵と黒鍵の間に 」(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a53793479.html )で、2008年に出版された南さんの著作。
映画は、ここに書かれている話(バブル期のたぶんほぼ実話)を元にして、コミカルに仕上げられていました。
ちなみに書籍もこのあと続編が4冊くらいでていたはずでず。最後の「パリス」(https://www.amazon.co.jp/dp/4905447941/ )はたぶん多大にフィクションが入っていると思います。

本作のメンツは以下のとおり、服部さん参加作は久しぶり、座小田さんは紺野智之さんのアルバム(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/482603240.html )に入ってました。
南博(P)、座小田諒一(B)、服部正嗣(Ds)

演奏曲は、Nino Rota, 富樫雅彦, 名曲, Ornette Coleman, オリジナルという構成。
1.Gelsomina
2.Valencia
3.My Way
4.Turnaround
5.Bird in Berlin
6.Nonchalant(映画「白鍵と黒鍵の間に」エンディング曲)

何度か立て続けにつらつらと聴いてたんですが、総じて服部君のドラムの自由度がかなり高いので、良い意味で捉えどころが掴みにくい場面があるのが、良い雰囲気に繋がっているような印象。
テーマは大半の曲で南さんのピアノが担うが、3曲めのマイウェイではベースの座小田氏がテーマの冒頭ワンフレーズを担っている。
その座小田氏のベースは、他の曲ではバッキングに徹している曲が多めで曲調に乗っかっていながら派手にならない良い塩梅で低音を響かせている
南さんのピアノは、音数を絞って凝縮させた美旋律のストイックな響きと、固有の溜めの利かせ方、さらに要所で繰り出す南節と言いたい個性的なリフと南ワールドをたっぷりと堪能できる。
最後が、映画のエンディング曲であるが、このお世辞にもうまいと言えない口笛が、映画の中では良い具合にはまっていたが、これだけ聴くとなんじゃこりゃな感じなんだろうなとは思う。
個人的には、映画を見ているので、あのエンディングを思い出しながら聴いているが..。

ベストは5曲め

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