"Old Folks" 渋谷毅 / 武田和命

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渋谷毅と武田和命が共演した記録で、1985年12月に西荻窪のアケタの店で行われたライブの音源とのことで、正式録音ではないようです。
後述のとおり演奏の途中で話し声が入ってたりするのですが、記録が残っていたことが凄いことだと思います。
武田の演奏は、過去に渋谷毅オーケストラを除くと下記2作を紹介していますが、この頃の日本人ジャズ自体を広く聴きこんでいるわけではないので、そう熱心な聴き手とは言い難いところではあります。
 "イン・ヨーロッパ-1983-" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63142544.html )

メンツは、先の両名に川端民生, 藤井信雄を加えたカルテット。
武田和命(Ts)、渋谷毅(P)、川端民生(B)、藤井信雄(Ds)

演奏曲は、スタンダードと言える下記4曲。
01 Now's The Time
02 Old Folks
03 Let's Cool One
04 Round Midnight

1曲めはCharlie Parkerの有名曲。
藤井がシンバルをバシャバシャ鳴らしまくり、武田が粗野な雰囲気を醸したサックスを吹き鳴らす。
ゴリッとした音で淡々とウォーキングをかき鳴らす川端のベース。
そんな勢いに負けないようくらいついてくる渋谷のピアノ。いつになく激しいピアノを弾いている。
2曲めはバラードでテンポこそゆったりとしたものになるが、武田のハードな演奏はテンションそのままで強い音を聴かせている。
曲調としては曲ごとに緩急が交互に現れるが、演奏のテンションは高いところでほとんどブレのない演奏を聴かせていて、凄いことになっている。
途中、横からの話し声が入っていたり正式な録音ではなさそうだが、これが貴重な音源であることは間違いない。

ベストは1曲めになるんでしょう

"Old Folks" 渋谷毅 / 武田和命 (https://www.amazon.co.jp/dp/B000N4RBUK/ )



この記事が2023年の最後です。引き続き来年もよろしくお願いいたします。(たぶん同じペースで続けられます)

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