"Songs Against Loneliness" Eva Klesse

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Eva Klesseというドイツの女性ドラマーのリーダー作ですが、この人は参加作含め初聴きの人でした。
本人のhp(https://evaklesse.de/about/ )がありまして、そこで確認すると14枚のアルバムが掲載されているので、これが14枚めのリーダー作ということになるようです。
他のメンツですが、本来のジャケの表記は、"Eva Klesse Quartet featurd Guest Wolfgang Muthspiel"となっており、レギュラーカルテットにWolfgang Muthspielをフィーチャしたものであることが判る。

Wolfgang Muthspielはよく知った名前でありますが、残りのレギュラーカルテットの面々は知った名前はありませんでした。
Eva Klesse(Ds)、Evgeny Ring(Sax)、Philip Frischkorn(P)、Marc Muellbauer(B)、Wolfgang Muthspiel(G)

演奏曲は以下のとおり。未確認だがすべてEva Klesseのオリジナルで良いと思います。
1 Minor Is What I Feel
2 Glory Glory Misfits
3 Past, Tense
4 Achille Island
5 Der Eremit
6 U - O - I - A
7 Intermezzo for People Floating in Fear
8 Hearts on Hold
9 Lied
10 Du & Ich
11 Anthem (For the Anthemless)
12 Song for Dave
13 Sergio Stanco

アルバムコンセプトとして内向的な美しさを狙っていると推測したが、マイナー調な展開の曲と多少明度を感じさせる曲とが混在している。
マイナー調の曲の方が耳に残り、全体的に温度感は低め。
とくにマイナー調の曲で、低音(ベース)が前面に出てくるような展開だと、重暗さが際立ってくる。
4曲め11曲めがなかなかな大仰な展開で、大仰だと曲調はより重くなるか。
ただし、そう抽象的なサウンドばかりでなくテーマがわかりやすい曲もあるので、聴き馴染んでくるとフレーズが耳に馴染んできて重さはだいぶ感じられなくなってくる。
気になるギターのWolfgang Muthspielは、すべての曲で前面に出てくる感じではないが、ギターソロが入ると明瞭度が高くなる傾向が強く、聴いてる側のテンションも上がってくる。
フロントの主体は、サックスとピアノということになるが、個人的な印象としてはピアノが良い味を出している場面が多い。
それと、低音と高音の対比を明確にみせることで印象を作り上げているような曲が多く、そういう意味でもベースの役割が大きい。
リーダーはドラマーだが、このアルバムではほぼ裏方に徹しているような感じ。
常にドラムの音は鳴っている感じだが、前面に出てくるような場面はほとんど印象に残っていない。

ベストは12曲めにします。

"Songs Against Loneliness" Eva Klesse (https://www.amazon.co.jp/dp/B0B7HKDZ73/ )

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