"Diatom Ribbons Live At The Village Vanguard" Kris Davis
Kris Davisのリーダー作は、2017年に下記作を聴いていますが、その後は特に食指が伸びず..。
参加作は、最近の話題作に登場しています。
"In Common 3" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/490034893.html )
"New Standards Vol.1" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/494357354.html ) Terri Lyne Carrington
本作はネット検索をしていて、最近の話題作なんて文を読んで気になったもの。
ただ、全然入手が覚束なくダウンロードでの購入を検討していたら、恐ろしいことに元のスタジオ作ともども公式に聴かせてもらいました。
メンツは以下のとおりで、Julian Lage, Terri Lyne Carringtonなんて名前がそそられます。
Kris Davis(P)、Julian Lage(G)、Trevor Dunn(B)、Terri Lyne Carrington(Ds)、Val Jeanty(Electronics)
演奏曲は以下のとおり、作者の確認はできてませんが、Ronald Shannon Jackson(1), Geri Allen(3), Wayne Shorter(5,11)など。
1.Alice in The Congo
2.Nine Hats
3.The Dancer
4.VW
5.Dolores, Take 1
6.Bird Suite, Part 1: Kingfisher
7.Endless Columns
8.Bird Suite, Part 2: Bird Call Blues
9.Bird Suite, Part 3: Parasitic Hunter
10.Brainfeel
11.Dolores, Take 2
基本はフリーだが、あまり内にこもっていかないような作風。
どことなく、Mary Halvorson の音世界に近いものを感じるか。
本作はライブということで、あまり聴衆を置いてきぼりにするような展開はとらず、ドラムがしっかりビートを刻む場面があったり、多少は居場所がわかるような進行にはなっている。
それが内向的でなく外交的なサウンドイメージに繋がっているのかもしれない。
なんかのきっかけでカオスな展開になだれ込むと、一気に不協和音と無調なサウンドに満たされたり、スリリングな展開もあるので侮れない。
Mary Halvorsonのアルバムは、Mary Halvorsonのギターが空間を歪ませるようなサウンドが超個性的だが、こちらは、Val Jeanty のエレクトロニクスが個性を出しているようなイメージ。
そのエレクトロニクスは、電子音とボイスとが入っていて、ちょうど坪口さんのTZB(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a37357551.html )におけるM(エム)というソフトが発するのに近い音を振り撒いている。
Kris Davisのピアノは、美しいところはしっかり美しく、フリーになるとがっつりと暴れ回るとメリハリのある演奏だが、どちらかと言うと綺麗めな音の印象のほうが強いか。
Julian LageはJohn Zornと演ってるくらいなので、フリーでもなんでもどんな展開でも、なんでも対応可能という認識だが、ここでもまっとうな展開からゴリゴリのフリーまでしっかりGoodなパフォーマンスを魅せる。
ベストは4曲め
"Diatom Ribbons Live At The Village Vanguard" Kris Davis (https://www.amazon.co.jp/dp/B0C4Q51PTL/ )
この記事へのコメント