"STEPS OF THE BLUE" 松井秀太郎
松井秀太郎は、国立音大ジャズ専攻を首席で卒業し、在学中から小曽根真にその才能を高く買われた逸材。
新譜会で、S氏がディスクを持ち込んでいまして、ジャケを見て2023年の国立音大の芸術祭でジャズ専攻のオーケストラ Gemstones Jazz Orchestra の演奏に客演していたのを思い出したのは、ストレートの髪の毛を長く伸ばした容姿が特徴的だったから。
そのときは、よく響くトランペットが印象的でありました。
本作は、その松井秀太郎の初リーダー作で、これは聴かせてもらってます。
メンツは30前後の若い面々が中心で、ここに中川英二郎、小曽根真がゲストとして入ってます。
ちなみに、松井秀太郎は1999年生とのこと。
松井秀太郎(Tp)、中林俊也(Sax)、兼松衆(P)、小川晋平(B)、小田桐和寛(Ds)
中川英二郎(Tb)、小曽根真(P:4,6)
演奏曲はすべて松井のオリジナルで全部で8曲。
1.HYPNOSIS
2.COLOR PALETTE
3.ON WIND TO YOU
4.STEPS OF THE BLUE
5.MASQUERADE
6.NEAPOLITAN DANCE
7.LEGEND
8.TRUST ME
まずはなんといっても、松井秀太郎のトランペットのさえざえしい響きが印象的。
盤石のテクニックに裏打ちされた、正確無比に鳴り響く。
演奏全体としても、同様に隙のないかっちりきっちりとした演奏で、往時のジャズの形式美をしっかりと踏襲した演奏スタイルということで良いと思う。
冒頭曲の高速4ビート、3曲めの美旋律、8曲めのバラード等々、テーマの盤石なアンサンブルアレンジに裏打ちされた典型的ハードバップの様相を呈した曲と、6曲めではトランペット協奏曲のようなクラシックテイストの曲が入ってくる。
個人的嗜好としては、いかにも優等生的な演奏といった風情がちょっと堅苦しく感じる気がしているというのが正直なところ。
それだけ自分が普段聴いているのがドロ臭いジャズであるということなんですが。。
ベストは1曲めなんでしょう。
"STEPS OF THE BLUE" 松井秀太郎 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0C6FQYJRC/ )
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