"Technically Acceptable" Ethan Iverson

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The Bad Plusを脱退してからのEthan Iversonですが、コンスタントに毎年1枚リーダーアルバムをリリースしてまして、本作もちょっとだけ年を跨ぎましたがほぼ同じペースでアルバムを発表している一環と言えそうです。
2021年
 "Bud Powell In The 21st Century" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/481860449.html )
2022年

メンツですが、前作同様のピアノトリオではありますが、前作がLarry Grenadier, Jack DeJohnetteと豪華な布陣だったのと比べると地に足がついたような面容となってます。
ただし、2曲でべつのメンツを据えてるのと、ゲスト楽器も気になるところ。
Ethan Iverson(P)、Thomas Morgan(B)、Kush Abadey(Ds)
Simón Willson(B:8,10)、Vinnie Sperrazza(Ds:8,10)、Rob Schwimmer(Theremin:9)

演奏曲は、有名曲2つ(8,9)を除いてすべてEthan Iversonのオリジナル。
01. Conundrum
02. Victory is Assured
03. Technically Acceptable
04. Who Are you, Really?
05. The Chicago Style
06. It’s Fine to Decline
07. The Way Things Are
08. Killing Me Softly With His Song
09. Round Midnight
10. The Feeling Is Mutual
11. Piano Sonata: Allegro Moderato
12. Piano Sonata: Andante
13. Piano Sonata: Rond

冒頭、そこはかとなく中東とブギな気配を感じさせる8ビート系の曲からスタート。
その後大半の曲が、4ビート基調のものとなっているが基本的にはノリの良い曲が並んでいる
ピアノトリオを基調としてはいるが、Ethan Iversonが元The Bad Plusのピアニストであることを再認識するくらいに、要所にアコースティックの演奏らしくない音使いを効かせていて、そこがニヤつきポイント。
The Bad Plusな気配はたっぷり感じられるが、たぶんエレクトリックなエフェクトはほぼ起用しておらず、ピアノのリフがそんな気配を作り出していると思われる。
8曲めが有名曲で、このフレーズ聴いたことがある!と、ちょっとほっこりする。
9曲めのRound Midnightが女声の高い声で奏でていると一瞬勘違いしたが、これがテルミンによる演奏
注意深く聴いていればテルミンであることを認識できるが、ぼっと聴いていると女声ぽく聴こえる(私感)。
最後の3曲がPiano Sonataというタイトルで組曲風に演奏されるが、ここだけはソロピアノになっていて、全体を通して聴いていると前半のトリオの演奏よりも力のこもった演奏をしているような気もするが気のせいかもしれない。

ベストは10曲めにしましょう

"Technically Acceptable" Ethan Iverson (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CP8MVDWR/ )

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