"New Beat" Ulysses Owens Jr.
Ulysses Owens Jr.を聴くのは2022年の前作以来。
"Soul Conversations" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/486684395.html )
こちらは人種を超えた様々なメンツを揃えたことが話題になってました。
本作は、Generationというバンドを結成して作成されたものと宣伝文にはありました。
Generationという名ではあるが、メンツの顔写真をさらっと眺めても大半が中堅若手という若い面容で、ユニット名の由来は??と思ったが、演奏している曲が、Louis Armstrong, Cannonball Adderleyから Roy Hargrove..と広い世代の曲を選んでいて、これがこのユニット名の所以と考えれば納得できるところ。
メンツは、おおよそ各楽器2人ずつという構成だが、完全に分割した2つのバンドというわけではない。
Generationというバンドとなっているが、もしかしたらメンツを固定せず選曲でバンドを維持するってことなのかもしれません。
もし、次作が出てもメンツはガラッと変わっている可能性もあるかも。
このアルバムでのメンツの特筆は、2人の日本人(寺久保エレナ, 竹永龍馬)が入っているところ。後者は初聴きになると思います。
それと演奏曲は9曲あるが、クレジットは8曲めまでしか記載されていないのが..。
Ulysses Owens Jr.(Ds)
Sarah Hanahan(As:1-7)、Erena Terakubo(As:8)、Benny Benack III(Tp:1,3,6,7)、Anthony Hervey(Tp:2,4,5,8)
Luther Allison(P:1,3,4,5,8)、Tyler Bullock(P:2,8)、Philip Norris(B:1-7)、Ryoma Takenaga(B:8)
Milton Suggs(Vo:6)
演奏曲は前述のとおり広い世代の人の曲を広く選んでいます。
Cannonball Adderley, Anthony Hervey, Benny Benack III, Luther Allison, Roy Hargrove, Louis Armstrong, Jacky McLean, George Cables, Ray Bryantなんて名前が並ぶ。
1.Sticks
2.Better Days
3.London Towne
4.Until I See You Again
5.Soulful
6.Heart Full of Rhythm
7.Bird Lives
8.Helen's Song
9.Chicken n' Dumplins
2管によるど派手な4ビート、これを尋常じゃないテンションのドラムが煽りまくる1曲めで、このインパクトが相当大きい。
以降、曲調としては落ち着きを取り戻したようなテンションになるが、心地良いノリの曲が並ぶ。
6曲めでボーカルが入る。
ドラムがとくに目立っている印象だが、アルバムタイトルがNew Beatというからか。リーダーがドラマーだからか、いずれか両方か。
気になるサックスは、Sarah Hanahanはちょっと粗めの音色で速いフレーズをたっぷりと駆使した攻めた演奏を聴かせる人で、ソロはいずれも熱く格好良いがとくに3曲め7曲めのが気に入っている。
寺久保は、8曲めだけでクレジットされているが残念ながらソロはとっていませんでした。
音色からたぶん9曲めも寺久保がサックスを担っていて、こちらではトランペットと掛け合いでのソロをとっていて、ないがきれいで丁寧な演奏を聴かせている。
トランペットは甲乙つけ難い感じではあるが、差異としてhBenny Benackのほうがハリのある演奏でAnthony Herveyのほうが渋さを感じさせるサウンドという感じか。
ピアノは、Luther Allisonがそう派手に前面には出てこないが、渋いところできらりと良いフレーズを弾いていて個人的にはちょっと好感触。
ベストは7曲めでしょう
"New Beat" Ulysses Owens Jr. (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CMV87K9X/ )
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