"Compassion" Vijay Iyer

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Vijay Iyerの新作は、前作と同じメンツによるトリオ作。
前作は2021年リリースで、その紹介記事は以下のとおり。

そんなメンツは、Linda My Han Oh, Tyshawn Soreyという強力な布陣。
Vijay Iyer(P)、Linda My Han Oh(B)、Tyshawn Sorey(Ds)

Vijay Iyerのオリジナルが9曲と、Stevie Wonder(3), Roscoe Mitchell(8), John Stubblefield / Geri Allen(12)で全部で12曲。
1.Compassion
2.Arch
3.Overjoyed
4.Maelstrom
5.Prelude: Orison
6.Tempest
7.Panegyric
8.Nonaah
9.Where I Am
10.Ghostrumental
11.It Goes
12.Free Spirits / Drummer's Song

冒頭曲が、一聴では一筋縄ではいかなそうな抽象的サウンドで、あぁECMねという雰囲気になる(個人的偏見。
が、 2曲めからシリアスなイントロからの曲でも、本編はビート感のしっかりしたサウンドになっていて、これでこそ、Linda My Han Oh,Tyshawn Soreyの真価を発揮できるサウンドという感じ。
8曲めはフリー濃度濃いめ。
軽快でありながら迫力あるベース、怒涛と躍動感という語が良く似合うドラム。
さらに、縦横無尽に躍動感のあるフレーズをこれでもかと奏でるVijay Iyerのピアノ。
3者の温度感が良い感じにマッチした、ヒリヒリとキリッとしていてスリリングなサウンドがなんとも心地良い。
3曲めとか(当然だが)聴いたことあるフレーズの曲だが、元曲の良さはもちろんあるが、それだけでなくここでの演奏の良さが身に沁みてくるようなところが、これだけのメンツを揃えただけのことはある。
ECMからのリリースだがいわゆるECMらしさは希薄で、そういう作風のアルバムがリリースできるのは、Vjay Iyerの才能をManfred Eicherが高く買っているが故ということであります。

ベストは7曲めにします。

"Compassion" Vijay Iyer (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CPFGWJDW/ )

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