"Speak To Me" Julian Lage

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Julian Lageの新作です。
前作は立て続けにBill Frisellとの2ギター作がリリースされました。

他に、John Zornのプロジェクトでカルテットでの作品がいくつか出ています。
 "Multiplicities II" (https://diskunion.net/jazz/ct/detail/1008641468 )2023.4
 "Homenaje A Remedios Varo" (https://diskunion.net/jazz/ct/detail/1008779534 )2023.10
これらも聴ける状態にはなっている(けど聴くのが追い付いてない)ので、いずれまとめて紹介できると思います。
さらにGyan Rileyとのデュオなんてのも..。

本作のメンツは、Jorge Roeder, Dave Kingという前作からのメンツにピアノと管が入った構成。
Kris Davisは、Diatom Ribbonsというユニットを聴いていて、ここにJulian Lageが入ってました。ライブ盤のほうだけ紹介済み。
  "Live At The Village Vanguard" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/502254123.html )
Julian Lage(G)、Jorge Roeder(B)、Dave King(Ds)、
Kris Davis(P:2,6,9,12,13)、Patrick Warren(Key:1,2,6-13 P:3,4,11)、Levon Henry(Ts: 2,7,12, Cl:6,9 As:13)

演奏曲はすべてJulian Lageのオリジナルで全部で13曲。
01. Hymnal
02. Northern Shuffle
03. Omission
04. Serenade
05. Myself Around You
06. South Mountain
07. Speak To Me
08. Two And One
09. Vanishing Points
10. Tiburon
11. As It Were
12. 76
13. Nothing Happens Here

冒頭から、牧歌的な曲、ロック的な曲と連なって、その後もスパイ映画みたいな7曲め、どブルースな気配をたっぷりと感じさせる8曲めとか、数曲 Bill Frisellのような雰囲気を感じる曲もあったりして、全体的にいわゆるアメリカーナな曲にとどまらない懐の深さを感じさせるような選曲で、その振り幅がこれまでより大きい印象。
気になるのが、ギターが主だが鍵盤楽器(ときに管楽器)も含め、程よい揺らぎ、歪み、微妙に痒い音色、音の外し方をしてくるところ。
とくに 2曲め、6曲めとかかなり気持ち悪い(褒めてる)
数曲で管楽器が入ったり,ピアノとキーボードが入ったり起用している楽器はいろいろだが、全体としてはギターが前面に出ている部分が大半で、ギター主体の音構成という感じ。
そのギターのJulian Lageは曲によってアコギ、エレギを使い分け、ソロで演ってる曲も。
実際のところ、全体にひとくせふたくせある曲が多いので、明解感があるとは言い難い作風という感じではあるが、それでもなんとも味わい深い作品に仕上がっているのがすごいところ。

ベストは10曲めにしましょう。

"Speak To Me" Julian Lage (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CS6Z3TVC/ )

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