"TOKYO 1984" Carla Bley
Carla BleyのBootlegはAndy Sheppard, Steve Swallowとのトリオ作を過去に聴いています。
"Muenchen 2002" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/499411255.html )
"Finland 2015" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/499411398.html )
このトリオは、ECMから数枚正規盤が出ています。
それ以前の作品は、正規盤も含めてそう多くは聴いてません。
これは、上記"Live"がリリースされた頃に来日した際のBootlegを聴かせていただく機会をいただいたのでその紹介。
具体的には、1984年3月30日 中野サンプラザのライブ。
さらにボーナス扱いで良いと思いますが、1990年のSteve Swallowとのデュオ音源が4曲追加されています。
メンツは"Live"のメンツに近いところで揃えられているようです。
Carla Bley(Key)、Ted Saunders(P)、Tony Dagradi(Ts)、Michael Mantler(Tp)、Steve Slagle(As)、John Clark(Flh)、Bab Stuart(Tb)、Ray Anderson(Tb)、Steve Swallow(B)、Victor Lewis(Ds)
Dics2 3-6 (Bonus) Tokyo Music Joy '90
Carla Bley(P)、Steve Swallow(B)
演奏曲は、"Live", "Heavy Heart", "Dinner Musin"あたりから選曲されているようです。
Disc 1
1. La Paloma
2. Talking Hearts
3. Night Blow
4. Song Sung Long
5. Heavy Heart
Disc 2
1. Misterioso
2. Utviklingssang
3. Duo-1
4. Duo-2
5. Duo-3
6. Duo-4
演奏の端々にユーモアを感じさせる仕掛けが仕込んであって、そんな音作りが梅津さんのDUBに継承されている部分もあるんだろうなと感じさせる。
(ほぼ同時期なので、どっちがどっちに影響されているか実は微妙)
オープニングが如実だが、d1の5曲めとか、もしかしたら舞台で踊っているのか!?と思わせるなかなかユーモラスな雰囲気を持った曲調。
もしかしたらアルトサックスのSteve Slagleの音色がそこはかとなく梅津さんを想起させているのもそんな印象を助長させているのかもしれない。
最近のラージアンサンブル、ビッグバンドの複雑に構成されたサウンドを聴いていると、この頃のサウンドはまだまだわかりやすい部類になると思うが、ここで聴ける独特の味わいとグルーヴがなんとも心地良く気持ちの良い
しっかり明瞭なリズムをバックにフロントを担う楽器(主に管楽器)が、エモーショナルな演奏を変幻自在に繰り広げていく
エンターテイメントを感じさせるサウンドと、超一流のビッグバンドとしての迫力あるサウンドとが渾然一体としているわけで、聴く側としても縦横無尽に聴き方を合わせて対応する柔軟さが求められるような気もしてくる。
disk2の後半は、別の日の演奏でボーナスの扱い。
デュオと書かれたトラックが並ぶが、小気味良いテンポのなか、ピアノとベースが阿吽の呼吸でフロントを代わっていく気持ち良く身を委ねられるような心地良いサウンドに包まれる
トラックタイトルが、duoとなっているがmcでは曲名をちゃんと言っている。
日本語でも!
ベストはdisk2の2曲めにします。
"TOKYO 1984" Carla Bley
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