"Tirtha" Vijay Iyer

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Vijay Iyerの旧作を聴く機会をいただきましたのでその紹介。
Vijay Iyerは2010年前後にACTレーベルから、丸とか三角とかのデザインのジャケの作品をいくつか発表していました。
今回聴かせてもらったのが2010年,2011年の作品であります。
もう1作は先日紹介した下記で2010年の作品
このあと、2015年にECMレーベルからアルバムを出すようになります。

メンツはギターとタブラという変則的な楽器構成のトリオ作。
Vijay Iyer(P)、Prasanna(G)、Nitin Mitta(Tabla)

演奏曲は全部で9曲で、Vijay Iyerが5曲, Prasannaが4曲のオリジナルという内訳
1. Duality
2. Tribal Wisdom
3. Tirtha
4. Abundance
5. Falsehood
6. Gauntlet
7. Polytheism
8. Remembrance
9. Entropy And Time

タブラが入ることで予測はできていたが、2曲めでのボイス混じりのサウンドはJohn McLaughlinのMahavishnuを如実に髣髴とさせる
そんなサウンドに、予測を上回るようにギターがインドしていて、フレーズはもとより微妙な揺らぎ感、さらに語尾を執拗以上に捻らせるような奏法とか、まさにインド。
インドが前提であれば、タブラも叩きまくりの迫力あるサウンドは格好良い。
ギターもインドフレーズ多用ではあるがのびやかなサウンドで、ピアノの程良く軟質なタッチでのダイナミックな演奏との対比を感じさせつつ良い感じに親和できている。
そのVijay Iyerのピアノはそういう意味ではインド感希薄で、コンテンポラリ性を前面に出したもので、この意味でもしっかりと対比ができているのが、バランスよい完成度も高いと感じられるところ。

ベストは7曲め

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