"Full Fathom Five" John Zorn: JAZZとAUDIOが出会うと。。。

2024年06月24日

"Full Fathom Five" John Zorn

鬼才John Zornが主催するTzadikレーベルからリリースされたアルバムで、ギター入りのカルテット作

この4人での演奏はこれまで4枚リリースされていてその全貌は以下のとおり(2024.2調べ)

本作は、Shakespeareの"夜"をイメージしたノクターン集で2023年8月にリリースされたもの。

メンツは下記4人で、ユニット名は初作のタイトルからとって"Incerto"となってるようです。

Brian Marsella(P)、Ches Smith(Ds)、Julian Lage(G)、Jorge Roeder(B)

演奏曲は下記7曲で、すべてJohn Zornの作で合っていると思います(未確認)

1.Where the Wild Thyme Blows

2.I Cried to Dream Again

3.Behold the Night of Our Solemnities

4.My Troublous Dreams

5.Phantasma

6.The Shadow of a Dream

7.Swift as Shadow

全体の印象として中高音を中心にした音作りであるのがすぐに感じる印象。

一応ベースもいることになっているがサウンドバランス的にも控えめ。

ドラムもシンバルを中心とした低音成分を減らした振る舞い。

その曲調だが、夜をテーマにした曲ということらしいが、静寂に満たされた夜ではなく、いろいろとうごめいている夜を想起させる。

難解な作風ではなく牧歌的な雰囲気を持っているが、一癖も二癖もあるあるような仕掛けを感じさせるのがジョンゾーンらしい

テーマにソロにと、ギターが前面に出ている場面が多め。

奏でるフレーズが派手で印象的というところもあるかもしれない。

が、目立つけれども下品ではないというのが肝で、全体のサウンドテイストの範疇での振る舞いとしてはより目立つという程度。

フリーな振る舞いもギターよりピアノが仕掛けているところが多い

Julian Lageのセンスの絶妙なところに感嘆せずにはいられない

ベストは3曲めでしょう