"Plays" Nicole Glover
Nicole Gloverのリーダー作を聴くのはこれが2枚め。
前作も同じSVANTレーベルから2022年にリリースされていました。
"Strange Lands" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/485414037.html )
参加作は、Caili O'dohertyという女性ピアニストの"Quarantine Dream" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/491370530.html )、Alexander Claffyの"Good Spirits" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/489626089.html )等々、自blogを漁るといくつか出てきます。
メンツはサックストリオ編成で、半分の曲でSteve Nelsonのヴィブラフォンが入る。
前作もサックストリオにピアノが半分入る構成だったので、こんな曲構成が気に入っているんでしょう。
Nicole Glover(Ts)、Tyrone Allen(B)、Kayvon Gordon(Ds)
Steve Nelson(Vib:2,6,7,8)
演奏曲は、Nicole Gloverのオリジナルが1曲と、他は往年のジャズメンオリジナルが並び、Ornette Coleman, Kennny Dorham, Tyrone Allen, Lucky Thompson, McCoy Tyner, Elmo Hope, A.J. Lerner
1.Open or Close
2.The Fox
3.The A-Side
4.Munsoon
5.Inception
6.One Second, Please
7.I’ve Grown Accustomed to Her Face
8.Blues for Mel
全体にハードな曲調の4ビートかそれに準ずる曲が並ぶ。
Nicole Gloverが中低音をしっかり鳴らし込むような演奏で、これがハードさをより醸し出しているような印象
バラード曲でもシリアスな雰囲気を崩しておらず一貫したサウンドイメージを形成している。
ハードとはいえフリーだったり不協和音の応酬ではなく、メロディアスでありながら縦横無尽な即興という感じで聴き応え充分なもの。
さらに、Tyrone Allenのベース、Kayvon Gordonのドラムとも、全体のハードな雰囲気をしっかり堅持し、軽さを感じさせないのも好印象。
Steve Nelsonのヴィブラフォンが入る曲が幾分雰囲気がこなれているような印象で、そういう意味では客演する曲をアルバムの後半に固めているのはアルバムの流れを徐々に弛緩的方向に仕向けているということなんでしょう。
7曲めのバラードがとくにしっかりとしっとりソフトな演奏で、前半からすると違和感なのだが、これが到達点という感じも無きにしもあらず。
ベストは2曲めにします。
"Plays" Nicole Glover (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CSWSV55B/ )
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