"Life, at the Village Vanguard" Gilad Hekselman

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Gilad Hekselmanが2022年4月にVillage Vanguardで行った際のライブ音源で、これは正規リリースされたものだがフィジカルでのリリースはなく、DLのみで流通されているもの。
存在をまったく認知していなかったが、さる筋から教えてもらい聴かせてもらいました。
演奏曲、ライブの時期より、直後にリリースされた下記アルバムのレコ発ライブという認識で良いと思います。

メンツは、"Far Star"がほぼGilad Hekselmanだけで作られたようなものなので、参加しているShai Maestro, Eric Harlandに、低音部分に名手Larry Grenadierを起用した錚々たる面々を揃えている。
Gilad Hekselman(G)、Shai Maestro(P)、Larry Grenadier(B)、Eric Harland(Ds)

演奏曲は、"Far Star"からの曲を中心に他の曲を少々加えたもの。1,4は小品
1.Intro
2.Rebirth
3.Equinox
4.Louisa's Intro
5.Far Star
6.The Headrocker
7.Dark Blue
8.Urban Myth
9.Everything Happens to Me

冒頭、ほんわかとした浮遊感を感じさせるギターから始まる抽象的なイメージの曲がオープニング
この曲、"Far Star"では最後の曲だったが、このライブでは冒頭で演奏されている。
アルバムではZiv Ravitzのドラムがフィーチャされていたが、ここではEric Harlandはあまりバリバリ叩かず。
3曲めのJohn Coltrane、"Far Star" でも格好良さが際立っていた5曲め6曲めと、元曲のイメージをしっかりと維持しながらライブならではの熱さと展開の妙は感じさせる。
テーマをしっかり聴かせてくれるので、安心して聴いていられる
演奏は全体的にギター主体の進行。
そのGilad Hekselmanのギターは、丁寧に紡がれるフレーズを基本に程よく粗さが入った演奏が気持ち良い。
音色だったりフレーズだったり、ところどころにKurt Rosenwinkelな気配が紛れたり見え隠れしたりするのがご愛嬌
ベースはテーマで絡んだり、5曲めにしっかりとしたソロがあったりと、アレンジとしてはピアノよりも重要な役割を担っている
ピアノがShai Maestroだが、全体的に控えめなバッキングに徹していて、ソロは6曲めとか9曲めにはあるが、ここも派手に目立つような振る舞いを入れてこない
ライブの元になるアルバムでは、大半をGilad Hekselmanが弾いてたから、それに倣って控えめになるアレンジなのかもしれない。
が、耳をピアノだけに向けて聴いていると弾いてるフレーズのセンスはさすがに見事
5曲め中程のギターとの絡みとか地味だけど格好良い
そう言う意味では、ドラムが叩きまくってるパートってのもあまりないような..。
前面に出ている頻度の高いGilad Hekselmanのギターをたっぷりと楽しむには好適なアルバム

ベストは6曲めにしましょう

"Life, at the Village Vanguard" Gilad Hekselman (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CSLJ9M7Z )

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