"Viento" 山口真文

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山口真文さんは、自身のhp(https://mabumi.com/ )のプロファイルをみると、1970年頃から活動を開始した人ですが、自分の琴線にはこれまで一切引っかかってこなかった人。
先日、いつものお店でライブがあり名前を認知した次第。
そのライブには赴いていませんが名前はしっかり憶えまして、あるタイミングで図書館にあるのを見つけて借りてきて聴いたのが、先日紹介の2022年の下記作。
本作は現行最新作である2023年のアルバムですが、これも聴かせていただいています。

メンツは前作のベース、ドラムはそのままに、ピアノの片倉さんを追加したカルテット。
片倉さんのリーダー作は10年以上前に1枚だけ聴いています。
山口真文(Ss)、片倉真由子(P)、小牧良平(B)、本田珠也(Ds)

演奏曲は前作とはうって変わってすべて山口さんのオリジナルで全部で8曲。
1. Sequel to a Dream
2. Evening
3. Let Your Mind Alone
4. Thalia
5. True Face
6. Viento
7. Empty Mirror
8. 遠い約束(Toi Yakusoku)

本作では、山口はソプラノだけを吹いている。
朗々と吹き鳴らしている堂々とした佇まいという山口のサックスの印象はそのまま気持ち良いサウンドがフロントを担う。
その山口をバックアップする3人の演奏が凄みのある4ビートの迫力が演奏全体の気迫をより増長しているような感じ。
律儀にチンチキと4ビートを繰り出していながら、おかずでの煽りがドスを効かせる珠也のドラム。
粒立ちのある音離れの良い演奏が美麗なれど躍動感を感じさせる片倉のピアノ
小牧のベースは盤石なペースメーカーを担う。
曲としては、心地良さを感じるくらいの均整の取れたものではあるが、出てくるサウンドは、冷静さと熱気とを同時に孕んだような緊張感溢れるもので
6曲めのラテン調リズムでも8曲めのバラードでも癒し感というよりも緊張感をより感じるような様相。
聴いてて疲れるとは言わないが、聴いていると背筋が伸びて来るような硬派なサウンドではあると思う。

ベストは4曲めにしましょう

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