"Beyond This Place" Kenny Barron
Kenny Barronのリーダー作を聴くのは2020年の下記以来。
"Without Deception" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/474410208.html )
この間にソロ策があったようですが、そちらは未聴。
本作は、Kenny Barronだからというよりはメンツの凄さから購入を決めている比率が高いのは、このメンツを見てもらえれば納得してもらえるはず。
Immanuel Wilkins, Jonathan Blake, Kiyoshi Kitagawaと並ぶとかなりそそられる。
Kenny Barron(P)、Immanuel Wilkins(Sax)、Jonathan Blake(Ds)、Kiyoshi Kitagawa(B)、Steve Nelson(Vib)
演奏曲はKenny Barronのオリジナルが5曲、Jonathan Blakeが1曲に、スタンダードが3曲という内訳。
1. The Nearness of You
2. Scratch
3. Innocence
4. Blues on Stratford Road
5. Tragic Magic
6. Beyond This Place
7. Softly As in a Morning Sunrise
8. Sunset
9. We See
きれいな音色で丁寧にフレーズを紡いでいくような演奏。
バラード、BeBop然とした高速フレーズのアドリブ。ときに最近の奏者らしいモダンな技を入れてくるのが良いアクセント
Immanuel Wilkinsがいにしえ感のある演奏、しっとりめなと演奏と、鋭角的でないサウンドでも実に魅力的であることを実感させる。
全般的には柔らかな音で、音の厚みを出すようなバッキングだが、ソロになると硬めな音質に変えてインパクトを出してくるSteve Nelsonのビブラフォン
この程よいアクセントが演奏を効果的に盛り上げてくる。
Kenny Barronの柔らかく優しいタッチのピアノが、全体の雰囲気を柔らかな空気で包んでいくように実に魅力的に響く。
このフロントの3人が、いずれか2人でのテーマと1人がバッキングという分担をいろんなパターンで担って曲を構成しているが、いずれの組合わせも良いコンビネーションを見せる
しっかりと安定感のあるサウンドと、少しの迫力ある演奏とで控えめにサポートするドラム、ベースの名手。
この両者ならではのサウンドで、演奏はかなり締まっていると感じられる。
ベストは8曲めでしょう
"Beyond This Place" Kenny Barron (https://www.amazon.co.jp/dp/B0D1KH1C77/ )
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